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「ポケモンカード」に数千万の危うさ [経済を眺める楽しみ]

どんな人にも、何かしらの「収集欲求」というものがあるのではないだろうか。
何かを集めだすと、
もっともっともっと、と
加速度的に気持ちが高まっていく。

過去を振り返っても、
切手収集、
プロ野球カード、
キン肉マン消しゴム、
ビックリマンチョコ、
などなど、が一時的に流行したことを思い出す。
社会現象、
ときには社会問題になったりもした。
幸か不幸か、私はどれにもはまらなかったが。

だから、「集めたい」という気持ちは自然であり、
そのために労やお金を惜しまないというのも、十分にあり得る話である。
しかし、これが投機的なニュアンスにまで移行してしまうと、生臭くなって来る。

米小売大手ターゲットが、「ポケットモンスター」などのトレーディングカードの店頭販売を一時的に見合わせると発表した。
アメリカでは、このところトレカブームが過熱していて、値段が高騰しているだけではなく、
安全さえも脅かされているという。
暴行事件も起きているというから穏やかではない。

テレビ東京系の経済番組「ガイアの夜明け」でも取り上げられていたが、
コロナによりアメリカ人が自宅にこもるなか、
給付金や株高の恩恵を受けてお金が増え、
浮いたお金が
「懐かしいポケモンカードに流れている」
というのである。

ちょっとした小銭稼ぎというレベルではなく、
オークションサイト「ゴールディン・オークションズ」で7,000万円を超える金額が付くなど、
青天井状態。
人気ユーチューバーのなかには、ポケモンカードに2億円以上使ったと公言している人もいるとか。
記録に残された最初の投機バブルと言われる「チューリップバブル」を彷彿とさせる状況である。

このところ、暗号通貨も激しく乱高下している。
お金をもてあそぶ傾向が広がっているとなると、これは危うい。
道徳的にどうの、というのではなく、市場環境に危険信号が点っているのかもしれない。
要注意。

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