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「シン・仮面ライダー」も楽しみ [映画評]

「シン・ウルトラマン」が好調な出足を見せている。
公開初日から3日間の累計で、興収約10億円となり、
今年公開の邦画実写映画ではNo.1のヒットとなっている。
さらに、興収82.5億円を記録した「シン・ゴジラ」との比較でも、
「シン・ウルトラマン」はさらに上に行っているそうだ。
もちろん、まだ公開されたばかりだから、この先どうなるかはわからないが、
大歓迎されているのは間違いないようだ。

その「シン・ウルトラマン」の公開に合わせる形で、
「シン・仮面ライダー」の特報映像が公開された。
過去2作では脚本を務めた庵野秀明さんが、今度は監督である。

仮面ライダーは、キャストが魅力的。
本郷猛役を務めるのは池松壮亮さん。
出る映画出る映画で印象的な演技をされる池松さん。
仮面ライダーのスーツを着ている姿を見るだけで、ゾクっとするものがあった。
ヒロイン・緑川ルリ子役に浜辺美波さんを起用しているのもいい。
映画ではコミカルな役もこなしている浜辺さんだが、凛々しい姿も映える。
この二人の佇まいだけで、グイグイ引き付けられる。
一文字隼人/仮面ライダー第2号役は柄本佑さん。
これまた、にくい配役である。

公開は来年の3月の予定。
あまり期待すると肩すかしとなることが常だが、
期待しないのもつまらない。
どんなシンが観られるのか。
仮面ライダーを楽しみに待とう。

特報映像はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=U40IUnxsgls

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映画評 「流浪の月」 [映画評]

「フラガール」「怒り」の李相日監督が、
広瀬すずさんと松坂桃李さんの共演で本屋大賞受賞の問題作を撮る、
となれば、いやがうえにも期待は高まる。

テーマはなかなかに重いもの。
被害者と加害者の関係、
当事者たちの受け止めと周囲の視線のギャップ、
幼少時のトラウマ、
そして小児性愛。
2時間(この映画は2時間半だが)の大衆映画の題材としては尻込みするのが普通だろう。
李相日監督は、難しいとわかっていたからこそ挑戦されたのかもしれないけれど。

緊張感のある映像、
丁寧な演出、
迫真の演技で、ヒリヒリと映画は進む。

いい映画だと思うし、
2時間半を長く感じなかったが、後半にもう一山欲しかったのが本音のところ。
主役二人の思いは最初からずっと変わらないのだが、
どこかで大きな変化があればと感じた。
二人の抱えているトラウマも、ステレオタイプと言えば言えるもの。
前半に出て来た柄本明さんが、その後ふっつり現れないのもなぜなのかしら。
松坂さんの役の抱える「事情」もわかりにくく。

広瀬すずさんにとって、大切な作品であると思う。
このところかつてほどの勢いがないように感じられる彼女が、
映画女優として輝きを放ち続けられるかどうかの試金石。
私の愛する「ちはやふる」の座長として、いつまでもみんなを引っ張ってほしい。
松坂桃李さんは乗りに乗っている感じ。
いろいろな役を松坂さんでしかできないように演じられ、確かな信頼を得られている。
多部未華子さんが、ちょっと損な役回りで出演されている。
また演技の幅が広げられた。
内田也哉子さんは、ドキッとするくらい樹木希林さんをほうふつとさせる表情があった。

もう一人の主役とでも言えそうなのが、広瀬さんの少女時代を演じた白鳥玉季さん。
無邪気で自由で、しかし暗い淵を持つ少女を見事に演じられ、
映画全体の説得力を高められた。
末永く注目である。

「流浪の月」は、思いのこもった力作。
監督・出演者の意気込みが伝わる。
しかし、もうワンパンチ。
力作が傑作になる奇跡の瞬間は訪れなかったように感じた。

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鈴木誠也にはもう一段上を期待したい [ヨモヤ]

開幕直後は振ればヒットという感じで打ちまくったカブスの鈴木誠也だが、
その後は派手な活躍はあまりなくシーズンを過ごしている。
33試合に出場して、打率.255、本塁打4本、打点18という成績は、
メジャー一年目として、可もなし不可もなし、という感じかもしれないが、
期待値からすると、正直なところやや物足りない。

大谷以外の日本人野手が、
筒香にしても、秋山にしても、
ほぼほぼ働けていないということを考えると、
鈴木のここまでは、それなりにやっていると言えなくもない。
しかし、筒香と秋山はアメリカ野球への適性にやや疑問が持たれていたし、
ピークから少し下がり始めたところだったのに比べ、
鈴木の場合は、
27歳と油がこれから乗っていく時期であり、
メジャー向きと多くの人が認める存在で、
JAPANの4番であり、
カブスとは総額100億円を超える契約を結んだという存在である。
そこからすれば、現状はもう一歩というところだろう。

鈴木の素晴らしさは、打つだけではなく日本球界ナンバーワンと言われた強肩にもある。
17日の試合で初の捕殺を決めたが、
こちらもなかなか披露できずにいる。
機会がないからやむを得ないとも言えるが、そこも含めてもやもやする。

打率の.255は、リーグ33位。
ホームランをガンガン量産するタイプでもないと思うので、
率はもう少し上げていきたい。
合格ラインは.280くらいだろうか。
一年目に多くを期待してはいけないかもしれないが、
日本に来ている外国人選手は、みな一年目から結果を求められている。
日本代表の中心選手だった鈴木に多くが期待されるのはむしろ当然だろうし、
期待しない方が失礼であるとも感じる。

鈴木が成功しないようなら、あとに続く日本人野手はいなくなりかねない。
夏に向けて、「神ってる」鈴木を見たい。

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映画評 「シン・ウルトラマン」 [映画評]

ウルトラ怪獣の中では、メフィラス星人が好きだった。
ウルトラマンより強いのに(多分)、
地球の子どもの心を奪えなかったからと地球を去っていった怪獣紳士。

2022年にスクリーンでメフィラス星人に会えるとは。
しかも、まさに彼らしい感じ。
それだけでオールドファンはすっかりくすぐられた。
ほかにもウルトラQへのオマージュなどもあり、大人への目配りがされている。
宿敵ゼットンも登場。

ドタバタした展開で、
馬鹿馬鹿しいと言えばそのとおりなのだが、
私は十分楽しめた。
感動巨編、とかを想像してしまうと肩すかしとなるが、
子どもも大人も楽しめる娯楽作、
と考えれば十分に水準をクリアしている。
「シン・ゴジラ」と比べると、これはなんともかんともだが、
これはこれで楽しめる。

禍威獣対策組織のメンバーを、
斎藤工さん、長澤まさみさん、西島秀俊さん、有岡大貴さん、早見あかりさん、田中哲司さんが演じる。
漫画チックに大げさな演技が続くし、
意味不明の行動も少なくないのだが、
まあ、堅いことは言わないで。
メフィラス役の山本耕史さんが愉快。
なんだか宇宙人に見えてくる。

怪獣との対決あり、
友情あり、
政治との絡みで大人を意識する要素ありで、
盛りだくさん。
次々に新たな脅威がやってくる庵野秀明さん脚本が楽しい。

「シン・ウルトラマン」は、家族で楽しめる娯楽作。
「シン・ゴジラ」のような映画的な快感は得られないが、
高望みしなければ、うん、これはこれで。

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コロナ禍でも上場企業は過去最高益 [経済を眺める楽しみ]

東京証券取引所に上場する企業の2022年3月期決算がほぼ出揃った。
旧東証1部企業の最終利益の合計は、約33兆円。
これは、4年ぶりに過去最高を更新するものである。
つまり、コロナ禍で経済活動の停滞が言われていたが、
実際には多くの企業が利益を上げていたということになる。
もちろん、円安による嵩増しもある。

特に好調だったのは商社。
鉄鉱石や石炭をはじめとする資源の需要が高まり、価格も上がったが、
そうなると各種の権益を持つ商社は強い。
株価が強烈に上がった海運業界も軒並み最高益。

製造業では、自動車や製鉄が好調だったようだが、
こちらは円安になると自然に利益が上がる構造となっているとも言える。
そう考えると、2023年3月期も期待できるかもしれない。

ただし、上場企業が好調だからといって、
国内企業全体の決算がいいとは限らない。
国内のほとんどが中小企業だが、
そうした会社にとって資源高は逆風だろうし、円安もメリットとは言いにくいはずだ。

だとしても、
2022年3月期の上場企業決算がよかったのは朗報である。
上場企業の決算がよくてもしょうがない、
という意見が聞かれることが少なくないが、
経済をけん引役となるべき上場企業が不調ではどうにもならない。
もちろん、この業績を中小の下請けに還元していく役割は忘れないでいただきたい。

決算は過ぎた話。
肝心なのは、今期。
ロシアのウクライナ侵攻の長期化で世界が混とんとしているが、
それだけではなく、
アメリカの金融引き締め、
中国の景気低迷とコロナによるロックダウンなど、
経済環境にとっては逆風が続いている。
円安メリットを受けている企業も含め、
多くが先行きに不安を抱えているだろう。
しかし、政府日銀とも手詰まり感が強く、
強力な経済政策が打たれるとも思いにくい。

と考えると、しばらくは逆風かもしれない。
しかし、そこをなんとかするのが強い会社であろう。
上場企業には日本経済のけん引役として、
引き続きの業績拡大を期待したい。

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BIG BOSS効果が全く見えない日本ハムの観客動員 [ヨモヤ]

シーズン開幕前、プロ野球の話題を独占していたのがBIG BOSSこと日本ハムの新庄監督であった。
大げさではなく、何か一言話すたびにマスコミが飛びつく感じだった。

日本ハムが戦力的に厳しいことは予想されていたことで、
シーズンが始まれば勝ち星はなかなか伸びないだろうが、
それでもBIG BOSS効果で観客動員は伸びることが期待された。
しかし、ここまでのところ、その効果は全く見えない。

チームの状態は上向きであり、
5月15日も勝って4連勝。
なんと、ソフトバンクに3タテを食らわせた。
しかし、そんな日曜日の試合にもかかわらず観客動員は15,000人に達せず。
ここまでの全試合の平均でも14,000人程度にとどまっている。
そしてこの数字は、12球団最低である。
開幕前の露出からはおよそ信じられない結果となっている。

ちなみに、コロナ前の2019年はどうだったかというと、
シーズンを通した1試合平均は約27,000人と今シーズンのほぼ倍である。
GW明けの土日も、4万人近い観客を動員していた。

もちろん、コロナの影響が抜けきっていないので単純な比較はできない。
しかし、他球場と比べても落ち込みが目立つのはどうしたことだろう。

BIG BOSSを騒いでいたのは東京のマスコミだけで、
地元は冷ややかだったということだろうか。
若しくは、
札幌市と日本ハムが本拠地問題で悶着を起こしてしまったことがきっかけで、
ファンの心が離れてしまったのだろうか。

若手が中心の日本ハムは、試合自体はなかなか面白くなってきた。
これから勝ちが増えるか、新しい選手がファンに定着していけばお客さんも戻って来てくださるだろうか。
新球場がオープンすれば、その効果で一定程度客足は戻るだろう。
しかし、コツコツ積み上げてきたお客さんを手放してしまったら、その損失は計り知れない。
北海道のみなさんが、球場に戻って来てっくださるといいのだが。

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映画評 「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~」 [映画評]

「ぼけますから、よろしくお願いします。」の続編。
前作は未見だが、20万人以上を動員し、ドキュメンタリー映画としては異例のヒットとなったという。
テレビディレクターの信友直子さんが、自身のご両親の日常を撮られた作品で、
80代後半で認知症になられた母と、95歳で家事と介護を担う父の姿を映された。
「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~」は、その後のご両親の姿を収めたものである。

ドキュメンタリーであり、信友家の家庭環境が赤裸々に描かれる。
しっかり者だった母が、アルツハイマー型認知症の兆候が出て、日々衰えてていく様子、
家事をまったくやってこなかった95歳を過ぎた父が、家の用事をこなしつつ、
懸命に妻の看病を行う姿が映される。

そこまで映さなくても、
というシーンも少なくないのだが、
ドキュメンタリー作家としては、自分の家族であるだけになおさら包みたくなかったのだろう。

お年寄りがお年寄りを介護する。
できていたことがどんどんできなくなる。
死に方を選ばなければならなくなる。
身につまされる方も少なくないだろう。
自分の家族に置き換えて鑑賞する人も多いと思う。

ただ、そういう観方をする作品ではないとわかっていてあえてなのだが、
映画的な興奮、感動は得られなかった。
お父さんすごいなあ、とは思ったけれど。

「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~」は、
認知症が進んだお年寄りのいる家族の日常を赤裸々に映したドキュメンタリー。
よくも悪くもそういう映画である。

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細々と投球継続 [60歳が近づく腰痛持ち 遠投77mプロジェクト]

去年勝手に取り組んだ
「55歳過ぎ腰痛持ち 遠投77mプロジェクト」。
未達成に終わり、性懲りもなく今年に繰り越した。
一つ歳を取り、なおさらハードルが上がるのに。
そこへ持ってきて3月に腰痛。
先行きは明るくない。

去年は、5月に40m、6月に50m、7月に60mと徐々に伸ばしていったが、
結局その先あまり伸びなかったことを踏まえて、
今年は5月には50mに持って行くことを考えていた。
そしてその後、距離を伸ばすコツを体に沁み込ませる作戦。
しかし、予定外の大出遅れで、そのスケジュールに狂いが生じている。

腰痛も癒えたので、
ボツボツ投げている。
少しずつ距離を伸ばしているが、
案外暑くなってこないこともありペースが上がらない。
思い切り腕を振れる感じはなく、投げている距離もせいぜい30mくらいである。
当初の計画にこだわらず、無理なく距離を伸ばす方式に変えた方がいいだろうか。

さて、速い球を投げるためには、フォームが非常に大切だが、
遠投ではフォームというより、助走が大きなポイントになる。
走って投げるというのが非常に苦手なのだが、
今年はそこをしっかりやらなければいけないと思っている。

あとは投げる角度である。
ある程度投げ上げる感じでないと距離が出ない。
そこも苦手なのだが、なんとかしないと。

課題が山積みである。
できるところまでコツコツとやっていこう。

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そもそも日本ではマスクは義務化されていない [ヨモヤ]

岸田首相が参院厚労委員会で、マスク着用について
「今の段階でマスクの着用を緩和するのは現実的ではないと考えている」
と述べられた。

別の場では、厚生労働省の専門家組織座長の脇田所長が、
「屋外で、距離もとって、会話もないところでは、当然マスクをする必要はない」
とおっしゃったという。
いや、それはそうでしょうけれど・・・。

首相はマスクの着用を緩和するのは現実的ではないとおっしゃるが、
そもそも我が国ではマスクの着用を法律で義務付けているわけでもない。
政府はお願いをしているだけである。
このやり方については日本らしいと言えるとは思うが、
政府がリスクを取っていない感もある。

また、欧米諸国ではマスクの義務化が緩和されている現状がある。
しかも、こちらは法的位置づけがあってのお話。
そうした国の感染状況が必ずしも日本より落ち着いているわけではないことを考えると、
「マスク着用の緩和が現実的ではない」
ということでもないように感じる。

政府がマスクを外すように強要すべきものでもないし、
マスクを外すことをお願いすべきものでもないとも思う。
ただ、そろそろ次の段階に進むことを考えるべき時期が来ているのは確かだろう。
それができないのなら、
なぜ他国ではできて日本ではできないのか、
納得したいところではある。

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スシロー100円終了はインフレ開始の象徴となるか [経済を眺める楽しみ]

回転ずしの「スシロー」が、
にぎりずしなどの一部メニューについて10月1日から値上げするとホームページで発表した。
これについては、
「スシロー1皿100円終了」
として報じられ、話題となっている。

スシローには、郊外型・都市型などいくつかの店舗のパターンがあるが、
そのうち郊外型では、創業以来38年間、最も安い皿は1皿税抜き100円で提供してきたという。
今回、はじめてそれが崩れることになる。

日本では、
「デフレ」という定義に当てはまるかどうかはさておき、
長く物価が上がらない状況が続いてきた。
安さを追求する業態に人気が集まり、
またそれが維持できる経済環境だった。

回転ずしと100円ショップは、デフレ社会をわかりやすく示してきたと言えるが、
スシローの100円皿からの離脱は、
大きな流れが変わり始めた象徴となるかもしれない。

このところ、日本が「安過ぎる」と言われることが多い。
安いことは消費者としてはありがたいが、
企業としてはしんどいし、国力が下がっていることを示している面もある。
ひたすら安さを追求する時代から、
適正な価格をしっかり付けられる時代に変わるとしたら、
それはそれで悪いことではない。

もちろん、それには賃金が上昇することが前提にある。
賃金が上がるためには、企業がしっかりと利益を上げていなければならない。
ロシアによるウクライナ侵攻による影響や、
原材料高、資源高が進み、
アメリカや中国の景気減速も伝えられるなか、
企業が利益を上げ続けられるのか、不透明と言わざるを得ない。
デフレで鍛えられた日本企業の底力が、こういう局面で活かされればいいのだが。

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