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ChatGPTと遊んでみた ~ 凄いけど、間違いも多い ~ [ヨモヤ]

ChatGPTが大きな話題を呼んでいる。
便利だ、
使える、
という声がある一方、
考える力が衰える、
という意見もある。
また、学校現場からは、
宿題の意味がなくなる、
といった悲鳴に似た声も聞こえる。

あまりにも強力な成長性について危惧する意見も高まり、
人工知能の専門家や起業家、科学者ら数百人が、
OpenAIの言語モデル「GPT-4」より強力なAI技術の開発と試験を一時停止するよう求める書簡を公開した。
専門家の中には、
「これらのテクノロジーは社会、さらには人類の存亡にかかわる脅威になりうる」
とまで言う人もおられるようだ。

そうした心配もわかるが、せっかくだからいろいろ試してみた。
そうすると、まだまだ限界があることもわかった。
情緒みたいなものや、オリジナリティといったものは、十分に持ち得ていない。
また、間違いも多い。
そうなるとちょっと育ててみたくもなってしまった。
そうやって世界中の人がかまってあげると、ますますお利口になってしまうのだろうけれど。

以下は、競馬の皐月賞についての、私とChatGPTのやり取りである。
わかっていてボケているのなら、それなりの腕である。

私:思い出の皐月賞を教えてください。

ChatGPT(以下CG):私の知識は2021年9月にカットオフされていますので、最新の情報についてはお答えすることができません。しかし、一般的な情報に基づいて、思い出に残る皐月賞についてお話ししましょう。
皐月賞は、日本の競馬のクラシックレースのひとつで、毎年4月に東京競馬場で行われる3歳馬限定のレースです。日本の競馬ファンにとっては非常に重要なレースであり、優れた3歳馬が集まります。
2009年に行われた第68回皐月賞では、日本中央競馬会 (JRA) のレコードとなる最多16頭の出走馬が集まり、激戦が繰り広げられました。このレースでは、ブエナビスタという牝馬が逃げ切って優勝し、牝馬としては56年ぶりとなる皐月賞制覇を達成しました。この勝利は、牝馬の力強さと逞しさを証明し、競馬ファンに感動を与えました。
さらに、皐月賞は日本ダービーに向けた前哨戦として位置づけられており、ダービー制覇を目指す有力馬たちが集結するため、常に注目の的となっています。
これらのように、皐月賞には多くの名勝負や感動的なエピソードがあり、競馬ファンにとって思い出深いレースとして記憶されています。

私:昨日もお伝えしたのですが、皐月賞は東京競馬場ではなく中山競馬場で開催されます。同じ間違いを繰り返すのはAIらしくありません。

CG:おっしゃる通り、皐月賞は中山競馬場で開催されます。先程の回答において、誤って東京競馬場と記載してしまいましたことをお詫び申し上げます。私の情報は過去のデータに基づいており、最新の情報が反映されていない可能性がありますので、正確な情報を提供できるように努めてまいります。再度、皐月賞は中山競馬場で行われることを訂正させていただきます。ご指摘いただきありがとうございました。

私:あと、ブエナビスタが皐月賞を勝ったというのも間違った情報です。

CG:申し訳ありません、ブエナビスタが皐月賞を勝ったという情報は誤りです。ブエナビスタは牝馬としては日本ダービーに向けた前哨戦のオークスを制覇した馬であり、皐月賞での優勝はありません。再度、正確な情報を提供できるように努めてまいります。ご指摘いただきありがとうございました。

私:あの、オークスはダービーの前哨戦ではありません。訂正文に間違いがあるのはいかがなものでしょう。

CG:おっしゃる通り、オークスは日本ダービーの前哨戦ではありません。私の先程の回答に誤りがあり、申し訳ございません。正確な情報をお伝えするため、以下の訂正をさせていただきます。

ブエナビスタは、2009年に行われた第68回皐月賞で優勝しました。このレースでは、ブエナビスタが最多16頭の出走馬を相手に逃げ切って優勝し、皐月賞制覇を達成しました。また、ブエナビスタは後に日本オークスを制し、牝馬としては史上初めて皐月賞と日本オークスのクラシック二冠を達成するなど、日本競馬史上に名を刻む優れた競走馬として知られています。

再度、正確な情報をご提供するよう努めてまいります。ご指摘いただきありがとうございました。

私:いや、だからブエナビスタは皐月賞を勝ってませんって。

CG:申し訳ありません、再度の誤りでした。ブエナビスタは皐月賞を勝利していません。ブエナビスタは牝馬としては日本ダービーに向けた前哨戦のクラシックレースであるオークスを制覇した馬であり、皐月賞での優勝はありません。先程の回答において、再度間違った情報を提供してしまったことをお詫び申し上げます。
訂正しますと、ブエナビスタは日本ダービーに向けた前哨戦であるオークスを2009年に制覇し、その後も多くの重賞レースで優勝するなど、日本競馬史上に名を刻む優れた競走馬として知られています。
正確な情報をお伝えするため、再度訂正させていただきます。ご指摘いただきありがとうございました。

私:いや、だからオークスはダービーの前哨戦じゃありませんって。

CG:申し訳ありません、再度の誤りでした。オークスは日本ダービーの前哨戦ではありません。私の先程の回答に誤りがあり、混乱を招いたことをお詫び申し上げます。
正確な情報をお伝えするため、以下の訂正をさせていただきます。

ブエナビスタは、2009年に行われた第68回皐月賞で優勝しました。このレースでは、ブエナビスタが最多16頭の出走馬を相手に逃げ切って優勝し、皐月賞制覇を達成しました。また、ブエナビスタはその後、日本オークスを制し、牝馬としては史上初めて皐月賞と日本オークスのクラシック二冠を達成するなど、日本競馬史上に名を刻む優れた競走馬として知られています。

再度、正確な情報をご提供するよう努めてまいります。ご指摘いただきありがとうございました。

私:いやいやいや、だからブエナビスタは皐月賞を勝ってないんですってば。

CG:申し訳ありません、私の回答に再度の誤りがありました。ご指摘いただいた通り、ブエナビスタは皐月賞を勝利していません。私の前回の回答においても間違いがあり、混乱を招いたことを謝罪いたします。

正確な情報をお伝えするため、再度訂正いたします。ブエナビスタは日本ダービーに向けた前哨戦であるオークスを制覇した馬であり、皐月賞での優勝はありません。

ご指摘いただき、再度の訂正をさせていただきましたことをお詫び申し上げます。正確な情報の提供に努めてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

私:いや、だから、オークスはダービーの前哨戦じゃありませんってば。

CG:申し訳ありません、再度の誤りがありました。おっしゃる通り、オークスは日本ダービーの前哨戦ではありません。私の回答においても誤りがあり、混乱を招いたことを謝罪いたします。

正確な情報をお伝えするため、再度訂正いたします。オークスは日本ダービーの前哨戦ではありません。オークスは牝馬限定のクラシックレースであり、日本ダービーは牡馬限定のクラシックレースであり、異なるレースです。

ご指摘いただき、再度の訂正をさせていただきましたことをお詫び申し上げます。正確な情報の提供に努めてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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バフェットさんの大人買い [経済を眺める楽しみ]

ウォーレン・バフェットさんといえば、世界で一番有名な投資家であると言っていいだろう。
そして、世界で指折りの大富豪でもある。
また、お金持ちであるにも関わらず質素な暮らしをされていて、
「オマハの賢人」とも呼ばれている。

そのバフェットさんが来日しておられ、
日本への投資拡大に意欲を示されたそうだ。
「次の投資先は常に頭の中にある。価格次第だ」
とおっしゃり、追加投資に踏み切る意向があると伝えられている。

現在バフェットさんが持っておられるのは5大商社株。
つまり、
三菱商事、
三井物産、
伊藤忠商事、
丸紅、
住友商事であり、
持ち株比率をそれぞれ7.4%まで高められたそうだ。
この報道を受けて、商社株は軒並み上昇した。

普通なら、
「商社が買いだ」
と思っても、そこから企業を絞るだろう。
5つとも買ったら、なかにはハズレもありそうだし、
そもそも面白くない。
しかし、賢人はそんなしゃらくさいことを考えもしないのだろう。
バフェットさんは、全銘柄をたっぷり買われている。

これぞ究極の大人買い。

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映画評 「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」 [映画評]

前作「ベイビーわるきゅーれ」が公開されたのは2021年の7月。
細々と始まった感じだが、面白さが口コミで広がった。
多くのリピーターにも愛され、
池袋シネマ・ロサでは9か月以上に及ぶロングラン上映を記録するという幸せな作品となった。

当時、観終わった瞬間に、
もっと観たい、と感じたことを思い出す。
いい映画を観ると、
「続編は作ってほしくないな」
と思うことが多いのだが、
不思議と本作では続きが観たくなった。

そして、そうした期待に応える形で作られたのが今回の作品。
公開館85館以上となり、一気に注目度も増した。

ネットの映画評を見ると、
映画ファンの熱い支持を集めた前作との比較では、
本作の評価は微妙。
「悪くはないけれど・・・」
という感じだろうか。

私も心配しながら観に行ったが、
いや、大丈夫。
ちゃんと面白い。
前作を超える、とか、
新たな驚きがある、とか、
そんなことを期待するとちょっとしんどいが、
ベビわるの世界観が好きならしっかり楽しめる。

敵役の二人がもう少し強い設定なら、もっと盛り上がったのだと思うけれど、
そこを描かないのがこの映画のゆるさであり、よさなのかもしれない。

みんなが楽しみにしているゆるいシーンは今作でも健在。
ちとやり過ぎ感はあったが、楽しいは楽しい。
ゆるさと激しさのギャップももちろんしっかり。

主演の高石あかりさん、伊澤彩織さんは前作同様にはまっていた。
伊澤さんのアクションはさすが。
「少女は卒業しない」でも重要な役どころを演じていた中井友望さんが本作でもいい味。
これから来る若手女優さんなのだろう。

「ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー」は、前作未見でも楽しめる映画。
ツッコミどころはいくらでもあるが、そこはそれ。
完結編として、もう一本くらいお願いしたい。

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新社会人におすすめの本 [読書記録]

新年度が始まって、一週間が経過した。
新入社員の皆さんも、研修期間が終了して職場に配属される時期だろうか。

新しい生活に戸惑っておられる方も少なくないと思うけれど、
通勤途中の電車の中や、お休みの日など、ふと空く時間もあるだろう。
そんなとき、今の時期だからこそ読むべき本はないかとお探しの方もおられると思う。

もちろん、ネットで、
「新社会人 おすすめの本」
などと検索すればいくつも表示されるので、それを参考にされるのもいいが、
個人的なおすすめも挙げてみたい。
挙げだすとキリがなくなるので、3冊に絞ってみる。
明日選べばまた違った3冊になると思うけれど、今日の3冊はこちら。

まずは、
山口 絵理子さんの「裸でも生きる――25歳女性起業家の号泣戦記」。
山口さんは、主に鞄などを製造販売されている株式会社マザーハウスの代表取締役兼チーフデザイナー。
マザーハウスは、今やかなりの規模の企業になったが、この本を書かれたころはまだ小さな会社だった。
この本は、山口さんの半生記のような内容であるが、その濃密さたるや凄まじい。
山口さんのように生きることは難しいというか無理に思えるが、
この本を読むと、
「あれ、なんでもできるかも」
と感じさせてもらえるし、
「自分の苦しみは大したことじゃないなあ」
とも思わせてもらえる。
勇気の鈴がリンリン鳴る。

続いて、
見城 徹さん、藤田 晋さんの「憂鬱でなければ、仕事じゃない」をおすすめ。
見城さんは、株式会社幻冬舎の代表取締役社長、藤田さんは株式会社サイバーエージェント代表取締役社長。
本書では、二人による熱い仕事論が展開される。
「仕事は楽しむもの」
「好きなことをやるのが一番」
といった声があふれているが、お二人はあえて仕事の厳しさを訴えられる。
説教臭い、と思う人もいるかもしれないが、
熱い言葉のシャワーでむしろ元気になれると思う。

3冊目は、
大崎 善生さんの「聖の青春」。
本作は、難病と闘いながら将棋に打ち込み、29歳の若さで早世した天才棋士・村山聖さんの生涯をつづったノンフィクション小説。
新しく社会人になった門出に人が死んでしまう話はどうかと思われるかもしれないが、どちらにしても人はそのうち死ぬ。
しかしいつ死ぬのか、大抵の場合はわからない。
村山さんの場合、自らの死期を悟りながら、人生を駆け抜けていった。
お亡くなりになると知っていて読んでいるのに、最後泣けてしまった。
これからお読みになる方もボロボロ泣けてしまうと思うが、それはいい涙だと思う。

ひょっとしたら、これまではあまり本を読んでこなかったという新社会人の皆さんも少なくないかもしれません。
ちょっとした隙間時間、
スマホいじりも悪くありませんが、本もいいですよ。
その出会い、一生の財産になるかもしれません。

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第4回伝えたい映画大賞 その2 作品部門 [映画評]

日本アカデミー賞をはじめとする各種映画賞に疑問を感じ、
自分たちで「伝えたい」と願う映画を選ぼう、という思いで始めた「伝えたい映画大賞」。
前回お届けした俳優部門に続き、今回は作品部門の選考結果を。

ちなみに過去の結果は以下のとおり。

第1回(2019年公開の映画が対象)
大賞 「洗骨」 監督・照屋年之(ガレッジセールゴリ)
2位 「岬の兄妹」 監督・片山慎三
3位 「愛がなんだ」 監督・今泉力也

第2回(2020年に公開の映画が対象)
大賞 「37セカンズ」 監督・HIKARI
2位 「糸」 監督・瀬々敬久
3位 「アルプススタンドのはしの方」 監督・城定秀夫

第3回(2021年に公開の映画が対象)
第1位 「街の上で」 今泉力哉監督
第2位 「偶然と想像」 濱口竜介監督
第3位 「映画大好きポンポさん」 平尾隆之監督

今回取り上げられたのは、以下の作品。
「さかなのこ」
「ハケンアニメ!」
「土を喰らう十二ヵ月」
「愛なのに」
「マイスモールランド」
「恋は光」
「異動辞令は音楽隊!」
「川っぺりムコリッタ」
「夜明けまでバス停で」
「天間荘の三姉妹」
「ケイコ、耳をすませて」

各種映画賞で高く評価された「ある男」は、窪田正孝さんの演技が評価されたほかは、
作品としてはまったく話題に上らず。

作品賞とは離れるが、二枚目俳優中島歩さんが演じる役のクズっぷりがいじられるのは、
伝えたい映画大賞の恒例行事。

私も好きな、かわいい映画「恋は光」に高い評価。
漫画的な作品なのだが、心がほんわりあたたまる。

私は、城定さんが監督し、今泉さんが脚本を担当した「愛なのに」に一票。
R15+指定でちとエロいのだが、それ以上にクスリとさせられた。

「さかなのこ」は、キャラクター紹介の予告編で選考会が笑いに包まれた。
みんなに愛される映画だが、大賞まではあとワンパンチ。

大切な映画「ハケンアニメ!」が、ありがたいことに選考会でも熱い支持を集めた。
燃える職業映画であり、
試写会に向かうスタッフ一同の姿が演劇的でもあり。
作中、吉岡里帆さん演じる主人公が「届け!」と願う。
届きましたよ。

もっとも評価された作品は、若手女性監督・川和田恵真さんのデビュー作、
「マイスモールランド」。
嵐さんの女優賞と併せて2冠となった。
嵐さんのご家族の演技も特筆もの。
重いテーマを重いだけに終わらせなかった演出の冴えも見事。
奇跡的に生まれた作品だと思う。

というわけで、
伝えたい映画大賞 「マイスモールランド」 監督・川和田恵真
第2位 「ハケンアニメ!」 監督・吉野耕平
第3位 「さかなのこ」 監督・沖田修一
という結果となった。
私の好きな映画が軒並み高く評価されて嬉しい選考会となった。

ただし、個人的には2022年は不作の年。
上位の何本かはよかったが、「なんだこれ?」という映画も少なくなかった。
日本映画の企画の貧困さに嘆かわしい思いをしたこともしばしば。
幸い、2023年に入ってから、佳作が続けて公開されている。
伝えたい映画が次々生まれる年になってほしい。

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たたき台をどんどんたたこう ~ 少子化対策 方向性はあっているか ~ [ヨモヤ]

政府が今後の少子化対策の「たたき台」を公表した。
「たたき台」という言葉の意味は、
【なんらかの企画を実現する際の原案、若しくは資料であり、批判・検討などを加えて、よりよい案を得るためのもの】
といったことになるだろうか。

少子化対策のたたき台は、
「これからの6〜7年が、少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンス」
とし、
①経済的支援の強化
②保育サービスの拡充
③働き方改革の推進
を3本柱としている。

個々の内容は、
・児童手当の所得制限をなくす
・就労状況を問わず保育所を使える制度をつくる
・一定の条件で育児休業中の手取りを実質100%保障する仕組みを整える
・出産費用は保険適用を検討する
・保育士の配置基準を見直す
・男性の育休取得率を引き上げる
などである。

これについてネットでは、
「財源の裏付けがない」
「選挙対策にしか見えない」
「一体どこが異次元なのか」
といった否定的な声が多く見られる。
あまり評判がいいとは言えないようだ。

確かに、「少子化対策」という以上、
子どもを増やすための政策であるはずが、
ほとんどが子育て支援のように見える。
それはそれで必要なことだが、
子どもを増やすための政策として、
中心を射ているかどうかは議論が分かれるところだと思う。

どれだけ力を入れようとも、方向性が違ってしまっていては、
望む結果が得られるはずはない。
たたき台はたたかれるためにあるのだから、
どんどんたたいていただきたい。
たたき過ぎて跡形もなくなってしまっても、それはそれで悪くない。
微調整で終わってしまったら、かえってがっかりである。
本気で少子化対策に臨むのなら、
日本の知性を総動員してたたいてほしい。

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これじゃ去年のリプレー ~ 今年は頑張ってほしい日本ハム ~ [ヨモヤ]

私の大好きな映画に、実写版の「ピンポン」がある。
主役のペコが、宿敵ドラゴンに1セット目を取られ、
2セット目も同じような展開で引き離されていく。
それを客席で見ていたペコの幼なじみのアクマが、
「これじゃ、ファーストのリプレーだ」
とつぶやく。

プロ野球が開幕して、2カードが終了した。
新球場になり、
新庄監督も2年目になり、
注目度の高い日本ハム。
しかし、ここまで1勝5敗の最下位に沈んでいる。

去年も開幕10試合で1勝9敗のスタート。
アクマの言葉をもじれば
「これじゃ、去年のリプレーだ」
とつぶやくところである。

パ・リーグファンの私としては、
混戦になってどのチームにもチャンスがある展開になり、
スター選手が生まれ、
交流戦と日本シリーズではセを圧倒する、
といったペナントレースが望ましい。
去年は日本ハムだけが蚊帳の外という展開になってしまったが、
球場が新しくなった今年は、なんとか食らいついてもらいたいと願っている。
しかし、戦力的に劣ると思われているチームが出だしで躓いてしまうと、
なかなか挽回は難しくなる。
これ以上の負けは、早くも致命傷になりかねない。

新球場になるにも関わらず、
大した補強もせず、
逆に近藤を抜かれただけ、
という状況はフロントの怠慢を言われても仕方がない。
しかし、去年散々使ってもらった若手の野手陣も今年は一本立ちしてもらいたい。

ペナントレースは140試合以上あるが、
優勝が絶望になってからいくら打っても、いくら勝っても、
ほとんど意味はない。
日本ハムファンは、ここ2年間、4月の段階で寂しい思いにさせられてきた。
3年連続はあんまりである。
日本ハムの奮起を願う。

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第4回伝えたい映画大賞 その1 俳優部門 [映画評]

日本アカデミー賞をはじめとする各種映画賞に疑問を感じ、
自分たちで「伝えたい」と願う映画を選ぼう、という思いで始めた「伝えたい映画大賞」。
今年が第4回目。
俳優部門と作品部門に分けてお届けするとして、まずは俳優部門。

過去の受賞者は以下のとおり。
第1回
女優賞:和田光沙さん(「岬の兄妹」の演技で)
男優賞:池松壮亮さん(「宮本から君へ」の演技で)
第2回
女優賞 水川あさみさん(「喜劇 愛妻物語」の演技で)
男優賞 宇野祥平さん(「罪の声」「37セカンズ」の演技で)
第3回
女優賞:上白石萌歌さん(「子供はわかってあげない」の演技で)
男優賞:鈴木亮平さん(「孤狼の血LEVEL2」の演技で)

女優部門で名前が挙がったのは以下の面々。

広末涼子さん(「あちらにいる鬼」の演技で)
嵐莉菜さん(「マイスモールランド」の演技で)
清野菜名さん(「キングダム2 遥かなる大地へ」「異動辞令は音楽隊!」「耳をすませば」「ある男」の合わせ技)
河合優実さん(「ちょっと思い出しただけ」「愛なのに」「女子高生に殺されたい」「PLAN75」「線は、僕を描く」「ある男」の合わせ技)
のんさん(「さかなのこ」の演技で)

私は、若くしてどんな役でもできて、彼女が出ているだけで映画が締まる河合優実さん推し。
選考会中、「河合さんの演技を観るのにお勧めの映画は?」との質問があったので、「佐々木、イン、マイマイン」を推薦させていただいた。

選考会では、広末さんの醸し出した凄みを評価する声も大きかったが、
議論の結果、女優賞は嵐莉菜さんに決定。
「マイスモールランド」は、作品の強さとともに、嵐さんでなければ成立しなかった映画であったようにも思えた。
共演されたご家族の熱演も併せ、奇跡的な作品。
嵐さんはこれから間違いなくグイグイくる女優さんだと思う。

続いて男優部門。
名前が挙がったのは以下の面々。

沢田研二さん(「土を喰らう十二ヵ月」の演技で)
磯村勇斗さん(「前科者」「PLAN75」「ビリーバーズ」「異動辞令は音楽隊!」「さかなのこ」の合わせ技)
渋川清彦さん(「山歌」「異動辞令は音楽隊!」の演技で)
窪田正孝さん(「ある男」「マイ・ブロークン・マリコ」の演技で)
柄本佑さん(「ハケンアニメ!」の演技で)

私の推しは柄本佑さん。
大好きな映画「ハケンアニメ!」を引っ張って下さった恩義は忘れがたい。

選考会では、ジュリーの色気を評価する声も高かったが、「伝えたい」という意味からはまだ演技の面での評価が確立されたとは言い難い磯村勇斗さんを推す声が。
2022年も、いろいろな映画に出て、シリアスからコミカルまで見事に演じ分けられていた。
ちょっと便利屋的に使われ過ぎている感もなくはないものの、さらなる飛躍を期待して、
男優賞には磯村勇斗さんを選ばせていただいた。

作品賞部門は別稿で。

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映画評 「ロストケア」 [映画評]

過酷な介護の現場を背景に、
安楽死や人間の尊厳について問いかける作品。

献身的な対応で評判がよかった介護士が、
実は40人を超える老人を殺していたことが判明する。
しかし彼は、
自分は殺したのではなく救ったのだと主張する。
検事は単なる人殺しだと決めつけようとするが、
現場の実態を踏まえた介護士の言葉に激しく動揺する。

松山ケンイチさん演じる介護士と長澤まさみ演じる検事が、
介護士の行為の是非について激しく論争するところが最大の見せ場。
検事は自らの体験からも介護士の言い分を完全には否定できず、
言い負かされてしまうような形となる。

取り調べの際の二人の論争は見応えがあるのだが、
それ以外のところは薄味。
もっと突き詰めて撮れば傑作と言われる作品になったかもしれないのに、
なぜかゆるく流れてしまう。
そのあたりが、「そして、バトンは渡された」でもほの見えた前田哲監督のやり方なのかもしれないが、
正直物足りない。
もったいない。

松山ケンイチさんと長澤まさみさんは熱演。
お二人の演技はさすがだった。
ほぼ二人の映画であり、最後まできっちり引っ張られていた。

実際問題として、安楽死についての議論をもっと進めるべきだと思うし、
介護する側もされる側も苦しむばかりになってしまった場合、
なんとかならないのかとも思う。
生きるとはどういうことなのか、
人間の尊厳とは何か、
といったことに関わる深いテーマであり、
本作は、そこに切り込むこともできたはずである。
切り込もうとした挙句、無残に失敗してしまうという可能性も低くはないが、
チャレンジする価値はあったのではないかと思う。
そこを避けてしまった本作。
もちろん、娯楽作に仕上げなければならないという制約や尺の問題もあるだろう。
それがわかっても、やはり、
もったいない。

ただ、安楽死について、もっと知りたいと思わせるものはあった。
それで十分かもしれない。

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映画評 「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」 [映画評]

テレビドラマの映画化に面白いものはない、
と思っている人がおられるだろう。
正解だと思う。
十中八九、という言葉があるが、
それ以上の確率でつまらない作品に出会う。
しかし、
「踊る大捜査線」
「コンフィデンスマンJP」
といった例外もないではない。
傑作ではなくても、お祭り感があって楽しい作品になることもないではない。
たまたま面白い作品になることもないではない。
というわけで、性懲りもなく本作を観に行った。

テレビドラマは全く見ないので、
この「ネメシス」というお話に関する予備知識も皆無。
知っていることと言えば、映画の予告編での情報がすべて。
ただし、本作に関しては、冒頭でお話の全体像をがッと説明してくれるので、初見でも大丈夫。

映画は、
まあ、はい。
ドラマの映画化って、ほら、十中八九以上の確率で外れだから、ほら。
脚本が、まあ、ね、ほら。
それにしてもちょっとひど過ぎるけど。
で、演出もね、あらあら。

続編に含みを持たせているのか、ほにゃほにゃな感じで映画は終わり、
最初から最後まで残念。

監督の入江悠さんは、なんといっても「サイタマノラッパー」シリーズ。
メジャー系の作品では、本作も含め、困った作品が少なくない。

まあ、広瀬すずさんがお元気そうでよかった。
「ちはやふる」を贔屓にしている身としては、座長である広瀬さんはいつまでも輝いていてほしい。
共演の櫻井翔さん、江口洋介さんは、リラックスした感じ。
他にも知られた俳優さんが大勢出演されているが、まあ、はい。

テレビドラマの映画化。
累々と重なる失敗作にまた一作。

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