SSブログ

映画評 「水は海に向かって流れる」 [映画評]

前田哲さんが監督ということで、悪い予感はあった。
前田さんの作品中「こんな夜更けにバナナかよ」はよかったのだが、
「そして、バトンは渡された」では原作のよさが消え失せていたからである。

本作も残念ながら。
設定は陳腐であり、かつ活きてこないし、
展開も意味不明。
オチもご勘弁を。

主演は広瀬すずさん。
広瀬さんが出ずっぱりであり、広瀬さんを観るための映画、と割り切るのが正解だろう。
「いつも不機嫌な榊さん」という役柄なのだが、その不機嫌さの理由もほにゃほにゃ。
しかしまあ、作品の内容は気にせず、広瀬さんを観ることに専念すれば。

広瀬さんに恋する男子高校生役に大西利空くん。
失礼ながら、演技もルックスもピンと来なかったので、
例によって固定ファンのいるアイドルグループの一員なのだろうと思ったが、そうではなかった。
なら、どうして。

高良健吾さん、勝村政信さん、北村有起哉さん、坂井真紀さん、生瀬勝久さんとなかなかのメンバーが共演しているのだが、彼らの見せ場は少なく。
もったいないとしか言いようがない。

當真あみさんという若手女優さんの実質的な映画デビュー作となったらしいが、
彼女は素敵に撮れていた。
これからどんどん来る女優さんだろうから、
その意味では大切な作品になったかもしれない。

映画「水は海に向かって流れる」とかけまして、
山道の熊よけ、と解きます。
そのこころは、
すずが頼りです。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事