SSブログ

少子化=市場の縮小ではない おもちゃ市場拡大中 [経済を眺める楽しみ]

東京ビックサイトで開催される『東京おもちゃショー2023』に先立ち、
「2022年度の玩具市場規模」が発表された。
それによると、カプセル玩具市場と合わせ、
国内の市場規模が初めて1兆円を超えたのだという。

おもちゃ、と言えば、基本、子どものもの。
少子化の影響を真っ先に受けそうな分野である。
トイザらスなどの大型玩具店の影響もあり、
姿を消したおもちゃ屋さんも少なくない。
そうした表面的な状況からは、典型的な斜陽産業に見える。
しかし、実際はそうではない。

もっとも、近年ぐいぐい売り上げを伸ばしているのはトレーディングカードであり、
こちらは従来のおもちゃのイメージとはちょっと違うかもしれない。
特に「ポケモンカードゲーム」は世界的なブームになっていて、
レアカードが驚く高値で取引されたりしている。
カードゲームは昔のおもちゃのイメージとは少し違うかもしれないが、
頭脳を使うメンコのようなものと言えなくもない。

ただし、カードだけでけん引しているわけではない。
昔ながらのおもちゃも健闘している。

典型的なのは、エポック社の「野球盤」。
特に今年に入ってから、WBCの影響もあり、売上が去年の倍以上になっているという。

さらに、
ガンダム、リカちゃん、チョロQ、
といったロングセラーブランドの2世代化、3世代化もが進んでいる。

不振の業界は、少子化だから仕方ないとあきらめてしまっているように見える。
おもちゃ業界が業績を伸ばしていることから考えれば、
少子化=市場の縮小、と決めつけるべきではないことがわかる。
どこかにチャンスはある。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事