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映画評 「愛唄 -約束のナクヒト-」  [映画評]

難病ものが苦手である。
「死」というカードを使えば、そりゃなんだって泣けてくる。
昔も今も、散々作られているジャンルだが、できればやめてほしい。

GReeeeNの曲は、好きでも嫌いでもない。
積極的に聴きに行こうとは思わないが、聴きたくないとも思わない。

この映画は、GReeeeNの曲をフーチャーした難病もの。
普通なら避けて通るところなのだが、それでもこの映画を観に行ったのは、監督さんに惹かれたということに尽きる。
本作の監督である川村泰祐さんは、私の大好きな映画「海月姫」を撮った方。
「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜」も、「ガールズ・ステップ」も好きだ。
だから、難病ものが苦手でGReeeeNファンでもない私が劇場に足を運んだ。

映画は、序盤からリアリティの全くない展開が続く。
だから観る側も早々に、これはそういう映画だ、と割り切る必要がある。
「そんなわけないだろう」
「そんな偶然絶対ない」
「いや、そんなことできないし、やっちゃだめだから」
みたいなツッコミをし出すと、きりがないし、つまらなくもなる。
しかし、荒唐無稽です、と開き直っているわけでもないので、中途半端感があるのは否めない。

困ったもんだと思いつつ、
それなりに楽しく観られてしまう。
このあたり、監督との相性の良さを感じる。

主演は、横浜流星くん。
その友人に飯島寛騎くん。
失礼ながら、お二人ともそれほど印象に残る演技ではない。
目を引いたのは、直近で観た「デイアンドナイト」にも出演されていた清原果耶さん。
かなり無理のある脚本を、しっかり演じられていた。

「愛唄 -約束のナクヒト-」は、強引な展開の難病もの。
わかりやすい感動ものが好きな人には、すんなり届くと思う。
ツッコミどころは半端なくあるので、リアリティが欲しい方は難しいかもしれない。
GReeeeNファンはもちろん、清原果耶さんのファンの方も楽しめる。
監督期待度を高めていた私にとっては、ちょっと肩すかしだったが、この映画はそういう映画と割り切れば。

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