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ロシアとどんな関係を築いていくか [ヨモヤ]

ロシア国家統計局の発表によれば、2018年のロシアの実質所得が17年より0.2%減ったとのことである。
0.2%くらいなら誤差の範囲のような数字だが、減少が5年連続となったとなると穏やかではない。
見込みではプラス成長が予想されていたらしく、政府もショックを受けているという。

ロシア経済低迷の原因は、
クリミア半島併合に伴う経済制裁がある程度効いたこと、
通貨ルーブルが下落したこと、
石油価格が値下がりしたこと、
などが挙げられている。

さらに、
日本と同様に人口減少が進み、
貧困層も増大している、
など、先行きの不透明感も増しているようだ。

日本は、ロシアとの間に領土問題で大きな懸案を抱えている。
どの国の首脳も、国内経済が低迷しているときは外交に活路を見出したいと思うものだが、プーチン大統領にも同じような目算はあるだろう。
外交で得点を稼ぐための方法は、
日本との交渉に妥協することではないだろうが、
決裂させてしまうことでもないと思う。
領土問題を餌にしながら、日本から何かを引き出しにかかるのだろう。
日本もそれは先刻承知で交渉に臨んでいるはずだ。
突っぱねるところはしっかり突っぱねるべきだが、一方でロシアとの関係を閉ざしてはならないと思う。

ロシアのライバルはアメリカだが、正直なところ、国力には大きな差がついている。
中国は、アメリカのライバルという点でロシアと手を組める要素もあるが、ロシアとしては中国の増強が面白くない面もあるだろう。
日本にとっても、安全保障や資源確保の面で、ロシアとの関係は切っても切り離せない。

であれば、日本はロシアと組める要素が少なくない。
日本にもロシアを経済的に助けるような余裕はあまりないが、一緒に何かやるということが大きな意味を生む可能性がある。
ロシアにとっても、日本と組むのは悪い話ではないと思う。

歴史的な背景もあり、ロシアに警戒心を持っている方も少なくないだろう。
しかし、アメリカがあの状態で、中国はああした国、とあって、ロシアという国の重要性は増している。
領土問題は非常に重要だし、譲ってはいけないところもあるが、そこで永久に立ち尽くしていても仕方がないと思う。

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