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映画賞レースが始まった ~ 日刊スポーツ映画賞 作品賞が残念 ~ [映画評]

2019年に公開された映画に対する映画賞レースが始まっている。
頂点と見なされているのは3月に開催される日本アカデミー賞かもしれないが、
それまでにもいろいろな個性を持った映画賞がある。
11月には「日本で最も早い映画賞」と言われるTAMA映画賞が発表され、
『嵐電』と『長いお別れ』に作品賞が送られた。

ここで発表された「第32回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞」で選ばれた各賞は以下のとおり。
作品賞 「新聞記者」(藤井道人監督)
監督賞 真利子哲也監督(「宮本から君へ」)
主演男優賞 池松壮亮(「宮本から君へ」)
主演女優賞 松岡茉優(「蜜蜂と遠雷」)
助演男優賞 渋川清彦(「半世界」「WE ARE LITTLE ZOMBIES」「閉鎖病棟-それぞれの朝-」)
助演女優賞 市川実日子(「初恋 お父さん、チビがいなくなりました」「よこがお」)
新人賞 清原果耶(「愛唄 -約束のナクヒト-」「デイアンドナイト」「いちごの唄」)
外国作品賞 「グリーンブック」
石原裕次郎新人賞 成田凌
石原裕次郎賞「アルキメデスの大戦」(山崎貴監督)

いろいろなカテゴリーがあるが、映画賞の場合、やはり作品賞に目が行く。
その点では、「新聞記者」の受賞はちょっと残念である。
「宮本から君へ」や「アルキメデスの大戦」はわかるのだが。
「新聞記者」が予想以上のヒットとなり、かなりの話題を集めた作品であることは確かだし、
社会的に多少なりとも影響力を持ちもしたのだろう。
さらに、反体制的な色彩が受けたりもしたのだろう。
しかし、映画としては、雑で、失礼ながらかなり稚拙であった。
この映画を、2019年の一本に選んでしまうことに躊躇はなかったのだろうか。

もちろん、人によっていろいろ見方は違う。
誰かがいいと思った映画が、違う人が見ればさっぱりだったりもする。
ただ、それも一定の水準を超えていての話だと思う。

これから、いくつもの映画賞が発表される。
皆さんが応援している映画は評価されるだろうか。
私が応援しているあの映画、この映画も評価されて欲しい。
映画賞をきっかけにより広く観ていただけることもあるから。
日刊スポーツ映画賞の結果を見るにつけ、映画賞戦線が楽しみであり、心配にもなってきた。

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