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株価急上昇もまだ去年より低い水準 [診断士的経済アプローチ]

13日の日経平均株価は前日比598円高と急伸、
終値で24,023円となり、24,000円台を回復した。

株価上昇のきっかけは、なんといっても米中貿易戦争の休戦である。
米中通商協議で一部の関税引き下げと追加関税の発動延期で合意したと伝わり、
これがポジティブサプライズと伝わった。
この報を受けて、アメリカ株が上がり、
さらに円安にも振れたため、日本株も上昇しやすい環境が整った。
イギリス総選挙の結果も、前向きにとらえられただろうか。

こう急に上昇すると、すぐにバブルだ何だと言い出す人が出てくる。
特に日本の場合、景況感が微妙なので、
足元の景気が悪いのに株が上がるのはおかしい、と考える人もいるだろう。

そう言いたくなる気持ちもわかるが、冷静に考えるとそうでもない。
まず、株価水準だが、やけに高い位置に来たように見えるかもしれないが、
まだ去年の高値を回復してもいない。
2018年の1月時点で24,000円レベルにあったことを思い起こすと、
2年近く経ってようやくそこに戻ってきただけ、とも言える。
だから、とんでもなく高い所に来ているわけでもなんでもない。

また、景気がよくないのに株価が上がっていることについて、
「マネーゲーム」
「投機的な動き」
と言いたがる方がおられるが、株価は足元の景気と連動するものではないことを改めて押さえたい。
株価は経済の先行指数として、半年くらい先の景況感を見越していると考えられる。
つまり、現時点が悪くても、半年後にはよくなるとみなされれば株価は上がる、
ということである。

このまま一本調子で上がり続けることはないだろうが、
2019年は株価的には順調な一年だった言える。
株価は、一気にぐわっと上がるより、ジリジリゆっくり上がった方がいい。
来年も再来年も、ゆっくりじっくり騰がる相場を期待したい。

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