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「惡の華」「Bの戦場」「さよならくちびる」 自分が好きな映画が評価されると素直に嬉しい [映画評]

私も含めて、人間というのは現金なものである。
自分と意見が合うと「そうだろう、そうだろう」とにんまりし、
意見が食い違うと「当てにならない」という。

その傾向は、映画の評価でも顕著に現れる。
映画評論家とされる方が、自分が面白いと思わなかった作品を評価していると、
「これだから映画評論家は」と思い、
自分が面白いと思った映画を評価していると、
「やっぱりそうだよなあ」とほくそ笑む。

12月26日の日本経済新聞の夕刊に「今年の収穫」というコーナーがあり、
そこで5人の映画評論家の方が心に残った映画を3本ずつ選んでいた。
邦画からは、
「惡の華」
「Bの戦場」
「ホットギミック ガールミーツボーイ」
「蜜蜂と遠雷」
「ある船頭の話」
「さよならくちびる」
「火口のふたり」
の計7本が選ばれていた。
私が「いいな」と思った
「惡の華」「Bの戦場」「さよならくちびる」が選ばれたのを見て、素直に嬉しくなった。

「惡の華」は変態を描いた映画。
ラストで胸が締め付けられた。
「Bの戦場」は最初から最後まで面白い娯楽作。
こういう作品がキチンと評価される日本でありたい。
「さよならくちびる」は音楽をテーマにしたロードムービー。
青春の痛みがヒシヒシと伝わってきた。

映画は、自分が面白いと思うかどうかであり、他人の評価にあまりとらわれ過ぎることはない。
ただ、いい映画は多くの人に観てもらいたい。
そのためには、いい映画に出会ったら、それがいい映画だと言わなければならないと思う。
私がいい映画だと思う映画が必ずいい映画だとは限らないことは百も承知だが、
それでも言わなければならないと勝手に使命感を抱いている。
それが、いい映画を作った方々に私がお返しできることかな、と思いながら。

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