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映画評 「ジョジョ・ラビット」 [映画評]

邦画を専門に観ている私なのだが、このところ魅かれる作品の公開が細っている。
そこで、評判の洋画も観てみようということで本作。
アカデミー賞に作品賞を含めいくつもノミネートされていたし、
映画評も上々。
魅かれない邦画を無理に観るよりはこっちかと。

映画の舞台は、第2次世界大戦下のドイツ。
しかし、登場人物がしゃべっているのは英語。
「は?」だが、ここに頓着しないのはさすがにアメリカ映画。

メガホンを取ったのはタイカ・ワイティティ監督。
脚本も務め、ヒトラー役として出演もしているから、
完全にこの人の映画と言える。
ニュージーランドの出身で、コメディアンでもある才人のようだ。

きっと面白いだろうと思って観に行ったのだが、
あらあら、なんだか退屈である。
序盤から中盤は、ひたすら眠気と闘った。
ナチスを崇拝しているという設定の少年は想像上のヒトラーの絡みと絡むのだが、
それもステレオタイプで面白みはなく。

終盤、見せ場らしきものはあり、
クスリとできる場面もあり、
ラストシーンも私好み。
だが、全体としては平板。
痛みとか苦しみがほとんど伝わってくることなく、するすると映画は終わってしまった。

映画評とうたっているからには、映画についていろいろ書かなくては、と懸命に記憶をさかのぼるが、
蘇るのは主に睡魔との闘いばかり。

「ジョジョ・ラビット」は、テーマの割に、刺さってくるところのない映画。
シリアスな映画ではなく、
かといってコメディというほど笑えもせず、
心を動かされるわけでもない。
なんとも平らな映画であった。
こんなことなら、魅かれていなくても邦画にしとけばよかったかなあ、と思った次第であった。

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