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映画評 「劇場版おいしい給食Final Battle」 [映画評]

「おいしい給食」というドラマをご存知だろうか。
テレビ神奈川、テレビ埼玉、TOKYO MX、BS12などで放送された学園ものである。
私は何回かちらっと見たが、きちんと通しで見たことはなかった。
本作はその映画版。
残念ながら、「いや、知らんし」という人がほとんどだろう。

しかし、ドラマを見ていなくても、映画の序盤にいろいろな設定の説明があるので、心配ご無用。
1980年代の中学校が舞台となっていて、
給食が大好きな教師と生徒が、
「どちらが給食をおいしく食べるか」
を競い合うというコメディである。

教師役を市原隼人さんが全力投球。
大げさな演技がおかしい。
同僚の先生役に武田玲奈さん。
こちらもヒロイン役をわかりやすく演じている。
校長先生役の酒向芳さんは、このところいろいろな映画でいろいろな役で見かける。
本作の時代設定となっている80年代にアイドルだった、いとうまい子さんが給食のおばさん役で出演。
口うるさい教育委員役に直江喜一さん。
直江さんと言えば、こちらも80年代に活躍された方。
「金八先生」では大人に反抗する役だったが、本作では子供を一方的に押さえつける役。
このあたり、くすぐりが効いている。

映画の前半は、給食をいかにおいしく食べるかというバトルが繰り広げられる。
いわばコメディパート。
後半は給食を守る戦いが展開される。
わかりやすい笑いと
わかりやすいホロリ。
低予算映画であり、派手な仕掛けもなければ有名な役者がぞろぞろ出てくるわけではないが、
これはこれで楽しめる。

「劇場版おいしい給食Final Battle」は、安心して観られる作品。
傑作には遠いし、それどころか映画化にふさわしいかどうかもちょっと微妙だが、
おだやかな2時間を過ごすことができる。
子供からおじいさんおばあさんまで、すべての給食を食べた人たちが楽しめる作品と言えるだろう。
これはこれで。

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