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77mという距離 [60歳が近づく腰痛持ち 遠投77mプロジェクト]

東京オリンピック・パラリンピックが行われる2021年に、
全く個人的な企画として始めた
「55歳過ぎ腰痛持ち 遠投77mプロジェクト」。
簡単過ぎる目標ではつまらないし、
できっこない目標では興醒めになる。
そのいい加減が77mくらいと思ったのだが、これは案外厳しいかもしれないという気がしてきた。

77mとはどのくらいの距離か、各種スポーツでその感覚をつかんでいただきたい。
まずは野球。
ピッチャー・キャッチャー間が18m。
女性アイドルが始球式でノーバウンドで投げると、ちょっと沸く距離である。
塁間が27mで、ホームベースから2塁ベースまでが約39m。
大人でも2塁まで届かないという人が少なくないと思うが、
77mはこれのちょうど倍である。
ううむ、なかなかの距離だ。

サッカーは、競技場によって大きさが違うらしいが、
カシマスタジアムが115m×78m
つまり、77mは短い方の辺と同じくらいの長さである。

テニスコートのサイズは、24m×11mらしいので、
テニスコート3個分以上投げなければならない。

卓球台のサイズは、2.7m×1.5mらしいので、
卓球台28台分以上投げなければならない。

9月下旬に最終計測するとして、
5月に40m、6月に50m、7月に60mと徐々に伸ばしていく予定である。
先日距離を測り、45mはクリアしたのでとりあえず予定どおりに進んでいる。
50mは問題ないし、おそらく60mも行けるだろう。
しかし、その先は・・・。
去年の125kmプロジェクトが失敗に終わったので2年連続の未達成は避けたいが、
今年のハードルもかなり高そうだ。
とりあえず、コツコツ鍛えよう。
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「ポケモンカード」に数千万の危うさ [経済を眺める楽しみ]

どんな人にも、何かしらの「収集欲求」というものがあるのではないだろうか。
何かを集めだすと、
もっともっともっと、と
加速度的に気持ちが高まっていく。

過去を振り返っても、
切手収集、
プロ野球カード、
キン肉マン消しゴム、
ビックリマンチョコ、
などなど、が一時的に流行したことを思い出す。
社会現象、
ときには社会問題になったりもした。
幸か不幸か、私はどれにもはまらなかったが。

だから、「集めたい」という気持ちは自然であり、
そのために労やお金を惜しまないというのも、十分にあり得る話である。
しかし、これが投機的なニュアンスにまで移行してしまうと、生臭くなって来る。

米小売大手ターゲットが、「ポケットモンスター」などのトレーディングカードの店頭販売を一時的に見合わせると発表した。
アメリカでは、このところトレカブームが過熱していて、値段が高騰しているだけではなく、
安全さえも脅かされているという。
暴行事件も起きているというから穏やかではない。

テレビ東京系の経済番組「ガイアの夜明け」でも取り上げられていたが、
コロナによりアメリカ人が自宅にこもるなか、
給付金や株高の恩恵を受けてお金が増え、
浮いたお金が
「懐かしいポケモンカードに流れている」
というのである。

ちょっとした小銭稼ぎというレベルではなく、
オークションサイト「ゴールディン・オークションズ」で7,000万円を超える金額が付くなど、
青天井状態。
人気ユーチューバーのなかには、ポケモンカードに2億円以上使ったと公言している人もいるとか。
記録に残された最初の投機バブルと言われる「チューリップバブル」を彷彿とさせる状況である。

このところ、暗号通貨も激しく乱高下している。
お金をもてあそぶ傾向が広がっているとなると、これは危うい。
道徳的にどうの、というのではなく、市場環境に危険信号が点っているのかもしれない。
要注意。

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おそらく誰も信じていないプライマリーバランスの目標達成 [経済を眺める楽しみ]

国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)については、
「2025年度に黒字化する」
という目標が掲げられている。
コロナ禍に伴う税収減と歳出拡大で、目標達成は一層厳しさを増しているが、政府は従来目標を据え置く方針のようだ。
首相も
「財政健全化の旗を降ろさず、これまでの歳出改革努力を続けていく」
とおっしゃっている。

しかし、この目標を達成できると信じている人は、政府の中にもそれほど多くはないのではないか。
いや、財務省の中にもほとんどおられないのではないか。
これまで繰り返し繰り返し先送りされてきたうえ、
現在の試算も、3%以上という成長が続き、歳出削減も進む、
という、ちょっとありえなさそうな前提でなされているからである。

それをわかっている経済同友会は、
現状並みの経済成長では2050年度でも赤字のまま、とする試算を発表した。
2025年どころか2050年も赤字、というのである。
同友会は、赤字のままでいい、と考えているわけではなく、
「現実的な目標が必要」という立場である。
そして、赤字解消のための具体的な方策として、
東日本大震災の際に実施した復興特別会計や復興特別税といった仕組みを提案している。

コロナ対応で日本と同じように大規模な財政出動に踏み切ったアメリカでは、
法人税の引き上げが検討されている。
日本でも、もしPBの達成を本気で考えるのなら、
かなり思い切った政策が必要になるだろう。
そして、それは非常に不人気な政策であり、景気にも冷や水をかけることになるだろう。
それでも目標達成にこだわるべきなのかどうか。

案外、これまでどおり、
目標は掲げつつ、ズルズルと未達成という状況がもっとも心地よいのかもしれない。
市場にも、景気にも、政治的にも。

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ロッテ・佐々木朗希 まとまるのはずっと先でいい [ヨモヤ]

「令和の怪物」と言われる佐々木朗希がプロ初登板を果たした。
5回を6安打4失点。
奪三振は5つで、最速は154キロ。

まずまずの初登板、と言えるだろう。
まずまず。
そう、高卒2年目の投手の初登板としてはまずまず。
しかし、「衝撃」というには至らない。

ちなみに、「昭和の怪物」とされる江川卓さんのプロ入り初登板は、
8回5失点。
最速は138キロだったというから、調整不足はだったのだろうか。

「平成の怪物」とされる松坂大輔のプロ入り初登板はすでに伝説。
8回を5安打2失点、奪三振9という結果以上に、
初回片岡さんから奪った155キロストレートでの三振に日本中が震えた。

甲子園のスーパーヒーローだった江川、松坂の両名と比較して、
佐々木には高校時代の実績がほとんどない。
厳しい場面も経験していないし、体ができていない部分もあるだろう。
そこが神秘性を醸し出している面もあるが。

154キロを投げる先発投手、となると、それだけですでに貴重な存在である。
しかも佐々木の場合、力をセーブして投げているような感さえある。
ただ、見ていて、ワクワクはしない。
松坂の若い頃のような躍動感を感じない。
危険な香りを感じない。
探り探り投げているように見えてしまう。

スピード云々よりも、勝つ投球をしたい、という気持ちはわかる。
球が速くても、試合が作れなくては仕方がない。
しかし、若い頃から置きに行くような投球をしてほしくない。
今しかできないような、ブンブン投げまくる姿が見たい。
野球ファンの勝手な思い込みであることは十分承知だが、
プロは勝ち負けだけを見せるものでもない。

佐々木が好投手になることを求めている野球ファンはほとんどいないだろう。
多くのファンは、とんでもない存在になることを願っている。
人間離れした投球をしてくれることを待っている。
そのためにも、今はブンブン腕を振ってほしい。
まとまるのは、もっと先でいい。

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コロナ政策への批判が高まる中での国際比較のおさらい [ヨモヤ]

各種世論調査において、菅政権の支持率が低迷している。
そして、コロナ対策について、「評価しない」とする人が多数を占めている。
なかなか先が見えない状況であり、現政権への不満が高まるのもやむを得ない。
ただし、コロナは世界的に共通の課題なので、国際比較することによって、日本がどの程度悪い状況なのか見えてくるはずである。
国民が不満に思っているとおり悪い状況なのか、
それとも国際的にはそうでもないのか。

まず、感染者数。
これは、よく知られているとおり、先進国の中では日本の感染者は非常に少なくなっている。
具体的にG7各国を2021年5月16日現在で比較すると以下のとおりである。
アメリカ 約3,300万人
ドイツ  約360万人
イギリス 約450万人
フランス 約600万人
イタリア 約420万人
カナダ  約130万人
日本   約70万人
G7中、日本の次に感染者が少ないのはカナダだが、カナダの人口は日本の約3分の1である。
他の国も、アメリカ以外は日本よりかなり人口が少ない。
つまり、日本の感染者数は先進国で比較すると突出して少ない。
こうしたことはほぼ常識になっていると思うが、ひょっとしたらご存じない方もおられるかもしれないので、念のため確認してみた。

感染者が先進国の中では少ない、という件については、東アジアの中では多いではないか、という方がおられる。
確かに、
韓国   約13万人
台湾   約0.2万人
と比較すると、人口比を考慮しても、日本の感染者数は多い。

次にワクチンの接種率を比較すると、先進国中の日本の出遅れが目立つ。
100人当たりの接種数を先進国で比較すると以下のとおりである。
アメリカ 約80人
ドイツ  約44人
イギリス 約82人
フランス 約40人
イタリア 約42人
カナダ  約46人
日本   約4人

ちなみに東アジアで比較すると、
韓国   約9人
台湾   約0.5人
である。
感染者数を抑え込んだ東アジアの国々が、ワクチンでは出遅れていることがわかる。

政府に反対の立場の方々が、
感染者数を比較するときには先進国と比較しても意味がない、といったようなことをおっしゃっていたのに、ワクチンでは先進国を基準にされていることが多いのが興味深い。

では、トータルで見るとどうか。
アメリカのブルームバーグ社が、感染者数とワクチン接種率などを総合的に分析し、
世界で最も安全な国・地域の番付「COVIDレジリエンス(耐性)ランキング」を毎月発表している。
直近4月のランキングは以下のとおりである。
1位 シンガポール
2位 ニュージーランド
3位 オーストラリア
4位 イスラエル
5位 台湾
6位 韓国
7位 日本
8位 アラブ首長国連邦
9位 フィンランド
10位 香港
繰り返すが、こちらはワクチン接種率も加味されてのランキングである。
日本はワクチンの出遅れはあっても、総合的にはかなり高く評価されているようだ。

国際的にどうであろうと、コロナ対策に不満を持つ人の気持ちはあまり変わらないかもしれない。
それでも、世界がどうなっているのかは知っておいた方がいいと思う。
日本の世界での位置も知っておいた方がいいと思う。

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五輪はもともと公平ではないけれど [ヨモヤ]

東京オリンピック開催の是非について、いろいろな意見が交わされている。
議論がなされることは悪いことではないので、考えを深めていきたい。
ただ、願わくば建設的で、
誰かを貶めるためのものではありませんように。

議論の中で、
「コロナ禍で練習が難しい国もあるはずで、そのなかでの開催は不公平ではないか」
「来日が無理な国があるのなら開催すべきではない」
といって意見が見られる。
やさしい気持ちからの意見で(だといいけれど)、感情的にはわからなくはない。
しかし、オリンピックに完全な公平はそもそもあり得るだろうか。

こちらは、リオ五輪における金メダル獲得数の国別順位である。
1 米国
2 英国
3 中国
4 ロシア
5 ドイツ
6 日本
7 フランス
8 韓国
9 イタリア
10 豪州

見てわかるとおり、経済大国とされる国々が並んでいる。
人口順でベスト10に入っている
インド、インドネシア、パキスタン、ブラジル、ナイジェリア、バングラデシュ、
といった国の姿は上位にはない。
それどころか、こうした人口大国のなかには、金メダルを一つも取れていない国も少なくない。
冬のオリンピックとなるともっと極端な結果になる。

なぜこうした差が出るのか?
もちろん、環境に差があるのが大きい。
国際大会で勝つためには十分な準備が必要になるが、それが整っていない国は、
五輪では勝てない。
練習が難しい国など、コロナがあろうがなかろうがいくらでもある、ということである。
また、五輪の種目自体に偏りがあるのもメダル数が偏る要因の一つだろう。
欧米で人気がある種目に傾斜しているために、
アジア・アフリカ各国が勝つのは難しくなっている。

しかし、それはそれである。
公平な環境は、おそらく永久に実現しないだろうが、
それでも五輪は開かれる。
そして、勝つ負けを超えた意義が生まれる。
公平ではないにも関わらず、意義があるのか、
公平ではないが、意義があるのか、
公平ではないからこそ、意義があるのか。
どれなのかよくわからないが、五輪にはやはり意義があると思う。
開かれる意味があると思う。

もちろん、今回はパンデミック下の開催であり、普段とは状況が違うということは十分に理解できる。
しかし、公平な環境でないと意味がないというのは、ちょっと違うと思うのである。

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映画評 「JUNK HEAD」 ~映画ファンは押さえておきたい逸品~ [映画評]

東京に緊急事態宣言が発令され、新作映画の公開が止まった。
映画ファンとしては、去年に続いての非常に残念な状況である。
しかし、こうした状況でなければ本作に手が回らなかったかもしれない。

「JUNK HEAD」は、堀貴秀さんという方が、ほぼお一人で制作された作品であるという。
映画を作るのは大変なダ行である。
メジャー系の映画のエンドクレジットを見ると、膨大な数の人間が携わっていることがわかる。
数十人どころではないこともある。
それをお一人で。
原案、絵コンテ、脚本、編集、撮影、演出、照明、アニメーター、デザイン、人形、セット、衣装、映像効果、その他もろもろを。

ジャンルは、ストップモーションアニメ。
ストップモーションアニメとは、Wikipediaの定義によれば、
「静止している物体を1コマ毎に少しずつ動かしカメラで撮影し、あたかもそれ自身が連続して動いているかのように見せる映画の撮影技術」
のことをいう。
とんでもない手間がかかることは想像に難くない。
堀さんは、
独学で映画作りを学び、
7年の歳月をかけて本作を完成させたのだという。
エンドロールで、その制作過程の一端が公開されているが、口あんぐりである。

内容は、ユートピアの反対、いわゆるディストピアを描いたもの。
この映画の世界では、絶滅の危機に瀕した人類が地上で暮らし、地下には人工生命体が住んでいる。
遺伝子操作により永遠の命を得た代償として生殖能力を失った人類は、新種のウイルスによって人口の30パーセントを失ってしまい、その打開策を探るために地下にヒントを探りに行く、
というのが大体のストーリー。
正直なところ、筋立てはそれほどでもない。
似たような展開が続き、意識が飛びそうになった瞬間もあった。

しかし、そんなこんなを突き抜けて、なんともすごい作品である。
人が、なにかを心底作りたいと思い、
それに心血を注げば、
たった一人でもここまでのものができるのだということに心動かされる。
発想にうならされ、
ユーモアにくすりとさせられる。

ちなみに本作では、声優も堀さんがほとんど務めておられる。
そして字幕付き。
どういうことなのかは、本編をご覧になってお確かめいただきたい。
観る価値のある作品である。

なんでも三部作らしく、確かに映画もこれからというところで終わっている。
次作が完成するまで、また数年かかるのだろうか。
何年でも待つ、というファンがきっと生まれただろう。

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五輪反対の人がパラリンピックについて言わないのはなぜ? [ヨモヤ]

パラリンピックはオリンピックと並び称される世界的な大会となっている。
人間の限界に挑むオリンピックもすごいが、
自分の限界に挑むパラリンピックも素晴らしい。
東京2020といったら、オリンピックとパラリンピックを一体にしてとらえるのが当たり前である。
パラリンピックの意義は、今後もさらに大きくなっていくだろう。

コロナ前、「東京オリンピック」という表現を使うと、
パラリンピックもしっかり併せて記載すべき、という意見が出された。
そのとおりだと思う。

このところ、オリンピック開催に反対の声を上げられる知名度の高い方が少なくないが、
きちんと
「東京オリンピック・パラリンピックの開催に反対」
とおっしゃる方はあまりおられないように思える。
というかほとんど見かけない。
「五輪反対」としかおっしゃられない。
何故だろう。

パラリンピックのことを忘れておられるのだろうか?
まさか。
そんなことはないだろう。

オリンピックには反対だがパラリンピックには賛成なのだろうか?
そうとも思えないが、もしそうならそう言うべきだろう。

パラリンピックに反対とは言いにくい、というのだろうか。
そうだとすれば、実に潔くない。
言いやすいものには声を上げ、言いにくいものにはだんまりはいかがなものか。
反対なら反対ときちんと言うべきだろう。

改めて、
何故、コメンテーター的な立場の方々は、
オリンピック反対とはおっしゃっても、
オリンピック・パラリンピック反対とはおっしゃらないのだろう。
そこに美しくないものを感じてしまうのはうがち過ぎだろうか。

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特別定額給付金による一律給付がもたらしたもの [経済を眺める楽しみ]

マスコミ報道やコメンテーターの皆さんの発言を鵜呑みにしていると、
コロナ禍によって国民はおしなべて窮乏化し、
明日をも知れない状態に陥っている、
と思ってしまいそうだが、統計的にはそうなっていない。
もちろん、苦しい生活を強いられている方もおられると思うので、そうした方への配慮は必要だが、
一般論として日本人全体を見たとき、
報道内容と実態は全くかけ離れたものになる。

総務省が発表した2020年度の家計調査によれば、
可処分所得は前年度に比べ実質4.0%増えた。
減ったのではなく、増えた。
また、
所得に対する貯蓄の増加の割合を示す平均貯蓄率は35.2%と前年度比3.2ポイント上昇した。
つまり、
所得が増えて、
消費が減り、
貯蓄が増えた、
というのが家計全体の実態である。
試算によれば、家計は36兆円もの現預金を積み上げたとのことである。
コロナ禍で、家計は貧しくなったのではなく、富が増えたというのが統計的事実であるようだ。

定額給付金の狙いは、
苦しくなっているだろう家計を助けること、
沈みがちな消費を活性化すること、
といったものだったと思うが、そのとおりにはならなかった。
昨年のあの時点では、定額給付金という政策を行うことはやむを得なかったと思うが、
その後の経緯を検証すると、期待どおりの効果は得られていないと言わざるを得ない。

社会実験としては壮大過ぎるが、いいサンプルが得られたという面もあると思う。
今後の政策にしっかり活かしていきたいものである。

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宝島社の全面広告を読んで改めて思う「ちゃんと世界のニュースを知っとかないと」 [ヨモヤ]

5月11日付の朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞に、宝島社が2面見開きの全面広告を打っている。
これを読んで、
いろいろなニュースを読んでいてよかった、としみじみ思った。
これからも読んでいないといけないな、と強く思った。

宝島社の広告は、まず大きな文字で、
「ワクチンもない。クスリもない。タケヤリで戦えというのか。このままじゃ、政治に殺される。」
と書かれていた。

もし新聞もニュースも見ていなくて、ネットもチェックしていなくて、
日本の感染者数・死亡者数は先進国の中では突出して少ない、
とか、
台湾のワクチン接種率は日本よりはるかに低い、
とかいうことを知らなかったら、
日本の感染者がやたら多くて、
ワクチンがないのも日本だけ、
とか思ってしまうところだった。
日本以外の国ではワクチンもクスリもある、
とか思ってしまうところだった。

全面広告は、続けて、
「私たち騙されている。この一年は、いったい何だったのか。いつまで自粛をすれば良いのか。我慢大会は、もう終わりにして欲しい。ゴチャゴチャ言い訳するな。無理を強いるだけで、なにひとつ変わらないではないか。今こそ、怒りの声をあげるべきだ」
と書かれていた。

もし新聞もニュースも見ていなくて、ネットもチェックしていなくて、
日本の自粛は世界各国の中で例外的なほどゆるいこと、
だから我慢の程度は相当に楽なこと、
とか、
ワクチン接種が進んでいるヨーロッパでさえ、学校の閉鎖を含むロックダウンが続けられていること、
とかいうことを知らなかったら、
自粛しているのは日本だけ、
ほかの国は普通に戻っている、
無理を強いているのは日本だけ、
とか思ってしまうところだった。

宝島社はこの広告について、
「企業広告は、企業として今社会に伝えたいメッセージをテーマにしており、広告を目にした方々に、何かひっかかりがあり、考えていただく機会になればと考えています」
「多くのメディアにも取り上げていただいたことで、新聞読者以外の方にも関心を持っていただけたのは本当によかったです」
ととされている。
つまり、
ただ話題になってよかった、ということのようだ。
これによってどんな影響が出ても、きっかけになればいいということなのだろう。

政府のコロナ対策については、いろいろな考え方があっていい。
全否定、全肯定はおかしいとは思うけれど。
ただし、少なくとも世界の状況は踏まえておきたい。
そうしないと間違える。
そうしないといらぬ混乱を起こしてしまう。
そうしないといらぬ混乱に巻き込まれてしまう。
宝島社の広告を見て、改めてそう感じた。

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