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映画評 「サーチ」 [映画評]



現在、「スマホを落としただけなのに」という映画がヒット中だが、ネットの中に別の人格を持っているという人も少なくないだろう。
アメリカ映画「サーチ」は、行方不明になった16歳の娘を、父親がネットをさまよいながら探す作品。
全編がパソコンの中で展開するという、かなり実験的な作りになっているが、十分に成功している。

「ネットの中に、自分の知らない娘がいた」
という設定はありきたりだが、いろいろなサイトを渡り歩くなかでの様々な仕掛けもあり、観るものを飽きさせない。
パソコン画面の中で話が展開していくが、観ていて疲れるということもない。
ツッコミどころも満載にありつつ、エンタテインメントとして楽しませてくれるから、抜けているところにも特に不満は募らない。

しかし、まあ、それまでと言えばそれまでの映画である。
多くの人が考え付くものの、なかなか実現に至らないアイデアを、しっかり映画として成立させた手腕は見事だと思うが、心が動くような作品ではない。
とんでもなく面白かった~、ともならないし、
なんだか怖かったなあ、ともならない。
楽しく2時間を過ごす映画、という感じである。
それで十分ではあるが。

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