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「守備シフト」は野球をつまらなくしているか? [ヨモヤ]

メジャーリーグで、
「守備シフトをルールで禁止するべきか?」
という議論があるらしい。
なんでも、ロブ・マンフレッドMLBコミッショナー自身、就任以前から「守備シフトは禁止されるべきだ」と繰り返し主張されているのだそうだ。

守備シフト自体は、前からあった。
王さんの全盛期には、日本でも「王シフト」というのがあり、グランドの右側に野手が集結していた。
ただ、王さん以外の打者ではそれほど極端なシフトは行われてきていないから、日本のプロ野球だけを見ていると、その議論があまりピンと来ない。

近年、メジャーでは守備シフトが急速に広がっている。
かつては、一部の強打者だけに対して採用されていたが、現在のデータ重視の流れに乗って、ほとんどの打者に対して採用されている。
もちろん、大谷に対しても。
シフトを敷くと反対側はがら空きになる。
だったらそちらを狙えばよさそうなものだが、なかなかそれができない。
だから、確率的にはシフトを敷いた方が絶対に有利ということになる。

守備シフトへの反対意見はいろいろある。
例えば、打者がしっかり打ち返し、例えば痛烈にピッチャーの足元を抜けた打球であっても、シフトによってアウトになるのは興醒めとの声がある。
また、狭い範囲に野手が固まることによって、ダイナミックなファインプレーが生まれなくなるのはつまらないとの意見もある。

さらに打者は、転がしても仕方がないと考えるようになり、フライを上げようと努める。
いわゆるフライボール革命だが、
結果、シングルヒットが減り、三振かホームランかという大味な野球になっているとも言われる。

データとしても、
平均打率は下がり、
裏腹にホームランは増えている、
という結果が出ているらしい。

ただ、いかにコミッショナーと言えど、守備シフトを禁じるのはさすがに難しいだろう。
投手の分業制や、
2番打者最強説など、
戦術がどんどん変わってきたのが野球の歴史でもあり、それを止めるのが得策とも思えない。

来年も、大谷に対してはかなり極端なシフトが敷かれるだろう。
大谷には、気にせず遠慮なく野手の頭を越してもらおう。
どんなシフトを敷かれても、自分のバッティングをすればいい。
ぶんぶん振ればいい。
シフトとの対決も一つの見どころである。

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