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映画評 「FOR REAL-戻らない瞬間、残されるもの。-」 [映画評]

今作は、映画と呼べるのかどうか。
横浜DeNAベイスターズの2019年シーズンに密着したスポーツドキュメンタリーであるが、
正直なところ、映画館で一般の人が観る作品ではないように感じた。

私は、ベイスターズファンではない。
好きか嫌いかと聞かれても、別にどちらでもない。
閑古鳥が鳴いていた状況から、一転ハマスタを連日満員にしていて、
球団経営は素晴らしいなあと思うが、
チームそのものはパ・リーグファンの私の視界にはあまり入ってこない。
では、何故わざわざ観に行ったのか。
一つには、ほかに観たい映画がなかったからであり、
もう一つは、ネットの映画評が良かったからである。
ネットの映画評は、当たり前だが観た人が書いていて、
好きで観に行った人の評はどうしても甘くなる。
そんなことは百も二百も承知なのだが、たまに当たりがある。
だから行ってみるのだが、多くは空振りに終わる。
しかし、振らなければ当たることはない。
野球と同じである。

野球ファンにとって、興味深いシーンはいくつもある。
そして私は野球ファンである。
ベンチ奥やブルペンなど、グランドの裏側にカメラが入っていて、
選手たちの生の声を聴くことができる。
さらに球場の外でもカメラは回っていて、
開幕投手を告げるシーンなど、「へえ」と思った。
そんなこんなで、最初から最後まで、飽きることなく観させていただいた。
だから、つまらないとか、駄作だとか思ったわけでない。
ただ、映画を観るつもりで行くと、映画ではないというだけである。
ファンの方が、DVDでご覧になるべき作品であろう。

それにしても、こうした作品が作られることも含めてベイスターズはすごい。
新しい球団経営のあり方を次々に提示している感じである。
本作の主演といっていい存在の筒香の穴は大きく、2020年シーズンは苦戦も予想されるが、
ハマスタはいつも大歓声で選手を支えるだろう。

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