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女性活躍が進まないのは男のせいですか? [ヨモヤ]

わかっていても、
「言うだけ野暮」
ということがある。
「それは言わない約束」
ということもある。
まあ、確かにそうだが、そうやってみんなが口をつぐんでしまうのもどうだろう。
ここはちょっと、言わずもがなのことを言ってみよう。
「え、女性活躍が進まないのは、男のせいですか?」

日本経済新聞に、働く女性2,000人へのアンケートが2週にわたって掲載されていた。
最初の週に載っていたのは、管理職への意欲についての調査結果。
それによると、
女性で、管理職(課長職以上)に「なりたいと思う」人は17.6%で、
前回2年前の調査より2ポイント減ったのだという。
逆に、「思わない」人は64%となり、
前回より4ポイント以上増えている。

そして、管理職になりたくない理由を聞いたところ、
「責任が重くなる」 66.1%
「精神的な負担が大きい」 62.7%
「自分には向かない」 50.9%
「長時間働かなくては ならなくなる」 41.6%
「部下を率いる自信がない」 34.1%
という順だった。
この結果だけを見ると、要は「大変だからやりたくない」ということのようだ。
わかる。
そりゃ、そうだろうと思う。
男だって、やりたくない人は増えている。
まあ、それでもやるのだが。

しかし、2週目に掲載されていた「女性活躍が進まない原因」を読んで、
「あれ?」となった。
女性の圧倒的多数が管理職にはなりたくないと考えていて、
その理由は「大変だから」と答えているにも関わらず、
女性活躍が進まない原因としては、
「男性中心の企業組織風土」 42.9%
「男性は仕事で女性は家庭という性別役割分業意識」 38.8%
「育児とキャリアアップを両立できる環境が整っていない」 38.7%
「男性の家事・育児への不参加」 34.4%
「長時間労働を是とする働き方」 30.4%
の順だったからである。

え、女性は大変だから、自らの意思で管理職になりたがっていないはずなのに、
結果責任は男側なの?
それはちょっとないんじゃないかしら。
女性活躍が進まないのは、女性がそれを望んでいないから、
もっと言えば、大変なことはやりたくないと思っていないから、ではないのかしら。
少なくとも、アンケート結果はそれを暗示している。
(アンケートの設問があまりよくなかった、という可能性は否めないが)

この日経の特集は、
「女性活躍は男性側の意識改革にかかっているともいえそうだ。」
という言葉で締めくくられている。
「ともいえそうだ」というあいまいな表現が新聞らしいが、
男性側の意識改革以外の面があることを認めていると言えなくもない。

賢明な読み手の皆さんはとうにご承知のことと思うが、
私は、女性が悪いとか、そういうことを言いたいのではない。
ただ、現実はしっかり見る必要がある。
女性が、自ら今のありようを選んでいる面が強いことから目を背けて、
自虐的に男が男を責めたところで獲られるものはない。

まあ、言わぬが花、ということなのかもしれないけれど。

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