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映画評 「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」 ~ 久々の・・・ ~ [映画評]

映画版のクレヨンしんちゃんが公開されるたび、絶賛の声が並ぶ。
「泣けた」
「大人も楽しめる」
などなど。
しかし、何度も何度も騙されている私の心は踊らない。
「オトナ帝国」の大当たりがあったので、「よもや」と思って観に行くのだが、
大抵はハズレ。

去年公開された
「映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」という作品にも、
★5つを付けるファンが数多くいた。
私は引っかかったわけではなく、なにやらの理由で観に行ったのだが、
あらもう困った作品だった。
ガッカリはしたが、しんちゃん映画でのガッカリには慣れっこ。

今作「謎メキ!花の天カス学園」にも、レビューでは凄い点数が付いている。
だが、それに踊らされる私ではない。
いやというほど肩を落としてきたのだから。

序盤、快調に映画は進む。
無意味な世界侵略や宇宙人の襲来はない。
いやいや、乗せられませんよ、出足がいいくらいではね。

設定は学園もの。
風間くんとしんちゃんの友情を軸に、
ボーちゃん、マサオくんにも十分な見せ場。
ネネちゃんは今回は控えめ。

登場人物はそれなりにいるのだが、
みなキャラがしっかり立っていて興味深い。
おや?

笑わせどころもあり、
推理もあり、
泣かせどころもあり、
熱くなるシーンもあり。
・・・・・
はい、わかりました。
認めます。
確かに今回のしんちゃんは面白いです。

青春って何だ、
みたいな直球の問いかけがあり、
それが結構ジンとくる。
信じがたいことだが、謎解きも意外とイケている。
風間くんとの関係も、胸にしみる。
面白いしんちゃん映画に久々に出会った。

さすがに「オトナ帝国」と比べるとしんどいかもしれないが、
しかし、「戦国大合戦」との比較では、好みの問題、という気もする。
両作を比較対象としたくなるほどの出来栄えなのだ。

無意味な悪役は出てこず、
それぞれにそれぞれの動機が用意されていて、
伏線も綺麗に回収される。
いやはや、立派である。

夏休みにアニメ映画を観に行きたいと思っていて、
「竜とそばかすの姫」か「しんちゃん」で迷っているあなた。
しんちゃんはシリーズものだから、来年でもいいや、と思っているあなた。
私は、しんちゃんを観ることを強く激しく推す。
いい夏休みになる。

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