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これこそ甲子園の準々決勝 [ヨモヤ]

甲子園は準々決勝が一番面白いと言われる。
大会を盛り上げている8チームを一度に見られるからである。

今年の大会は、
オリンピックとパラリンピックの狭間に開かれ、
散々雨にたたられ、、
無観客で行われ、
目玉となる選手もいない、
という盛り上がりに欠ける要素がいくつもあるなかで行われている。
しかし、接戦が多く、個々の試合は実に興味深い。
東日本のチームが早々に姿を消してしまったのはちょっと残念だが、まあ仕方がない。

2回戦終了時あたりまで、今年の甲子園には魔物がいないのではないか、と言われていた。
完封、先行逃げ切りが多く、
甲子園名物の奇跡的な逆転劇があまり見られなかったからである。
高校野球ファンには判官びいきの面があり、負けているチームに声援が集まる。
もう無理だろうというところから追い上げが始まると、球場全体がそれに加勢する。
その独特の雰囲気が今年はないので、魔物も出てこないのではないか、というのである。

しかし、準々決勝で甲子園は甲子園であることを示した。
準々決勝4試合中3試合がサヨナラになったのは史上初とのこと。
京都国際は、8回、0-2から試合をひっくり返した。
智弁学園は、9回、1-2から試合をひっくり返した。
極めつけの奇跡は神戸国際大付。
4点負けている最終回、2アウトランナーなしから4人連続の代打攻勢で同点に追いついた。
最後は力尽きたが、こんなの初めて見た。

今大会では、宮崎商と東北学院がコロナのために出場を辞退するという残念なニュースもあった。
勝ち残った選手たちが、無事準決勝の舞台に上がれることを心から祈りたい。
そして、爆発してほしい。
大声でわめき、抱き合い、笑い、泣いてほしい。
多くの人がそうしたことをできずにいるが、
甲子園にいる若者たちは思う存分暴れまわってほしい。

今年も各地の夏祭りが中止を余儀なくされている。
そんななか、日本最大の夏祭り甲子園は、幸い開催することができた。
できなかった夏祭りの分も弾けてほしい。
若者らしさ、人間らしさを弾けさせてほしい。

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