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映画評 「イン・ザ・ハイツ」 [映画評]

オリンピックたけなわ。
合間を縫って映画。

邦画を専門に観ることにしているのだが、
コロナの影響なのか邦画の新作公開は夏枯れの状況。
そこで、日経の映画評で★5つを獲得していた本作を観に行った。

もともと舞台にかけられていた作品で、
最優秀作品賞を含むトニー賞4冠とグラミー賞最優秀ミュージカルアルバム賞を受賞したのだそうだ。
舞台は、中南米系移民が多く住むマンハッタン北部のワシントン・ハイツ。
タイトルの「イン・ザ・ハイツ」もここから来ている。
主人公は、出身地のドミニカ共和国へ帰ることを夢見ているウスナビという青年。
彼が過去を回想する形で物語は進む。

ここを抜け出したい、と若者は思い、
抜け出せた若者もラテン系への差別に苦しみ、
という重いテーマなのだが、映画に暗さはない。
若者たちの持っている夢もそれほど大それたものではないし、
日常の暮らしもそれほど厳しそうではない。
等身大、と言えば等身大だが、
日本人が観たときにワクワクするものではない。

ミュージカルなので、何かと言えば歌い出す。
ストーリーに大きな波があるわけではないので、歌ってくれて助かった。
普通にセリフで構成されていたら、えらく退屈してしまった気がする。
ラテン系の迫力満載。

私は、滅多に洋画を観に行かないクチで、
かなりの話題作でもパスしてしまっているが、
「ラ・ラ・ランド」
「グレイテスト・ショーマン」
といったミュージカルは観ていることに気づいた。
ミュージカルファンでもなんでもないが、
何かしら時代を動かす力がある可能性を感じるのかもしれない。

ただ、本作は私には響かなかった。
最後、ちょっとしたどんでん返し的なことがあるのだが、まあ、別に。

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