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高校球児はそんなにやわじゃない ~ 大阪桐蔭-東海大菅生 のコールド決着で思う ~ [ヨモヤ]

雨にたたられ続けている今年の甲子園。
ずっと雨だが、これからも降り続く可能性がある。
決勝までたどり着けるのだろうか。

8月17日も4試合行われるはずだったが、
最初の試合の大阪桐蔭-東海大菅生が7回コールド決着となり、
それ以降の試合は順延となった。

この試合がいろいろと物議を醸している。
一回戦屈指の好カードであり、
大阪×東京対決ということで注目度が高かったこともあり、
あれやこれやと。

「あの雨の中で野球をやらせるのは可哀そうだった」
「最後までやらせてあげたかった」
という声が多いが、
「そもそも試合をやるべきではなかった」
との運営に対して批判的な意見も少なくない。
雨が降るのはわかっていたのだから、
というのだが、天気予報が100%当たるというものではなく、
朝の時点でできそうなら強行するという判断もあり得ると思う。

この論争にツイッターで割って入ったのが橋下徹さん。
こんな内容をつぶやかれている。

・・・ 以下、橋下さんのツイッターを引用 ・・・
甲子園)雨天コールド。教育上最悪や。天気予報の技術があるんやから順延にすればいいだけやろ。続きは明日の早朝にやるとか何かやりようがあるやろ。それが大会に支障を来たすというなら大会ファーストでオリンピックと同じや。偉いさんたちは選手たちのことを真剣に考えていない。
できない理由を並べるのではなく、どうやってやるかを考える。それが日本の教育に最も欠けているところで、日本の教育の課題や。甲子園の運営者はダメな教育で育った象徴やな。時代の変化についていけてない。そういうものは衰退あるのみ。コールド負けした選手たちの心の傷をもっと考えろ!
·・・ 引用終わり ・・・

先に断っておくが、私はアンチ橋下さんでは全然ない。
むしろファンである。
しかしファンから見ても、ちょっと今回のつぶやきは「あれ?」である。

何をそんなに怒っておられるのかよくわからないが、
・コールドにせず、明日の朝に続きをするなど工夫すべき
・どうやってやるかを考えるのが日本の教育に欠けている
・コールド負けした選手たちの心の傷を考えるべき
というのが概要だろうか。

繰り返しになるが、何をそんなに怒っておられるのかよくわからないので推測になってしまうが、
おそらく負けた東海大菅生のことを慮っておられるのだろう。

ただ、雨でコールドゲームになるのは、野球では特別なことではない。
もちろん、甲子園という場でコールドになることは滅多にないが、ルール上あり得ることである。
そのため、雨が心配される試合では先行逃げ切りが鉄則であり、
そのことは両校とも十分にわかっていたと思う。
大阪桐蔭が先制し、7回にもダメ押しとも見える追加点を奪った。
勝ちにふさわしい戦いだった。
コールドになったことは残念だったが、
あの状態では、普通の判断だろう。

翌日に途中から試合をすればいい、と橋下さんはおっしゃるのだが、
スポーツのルールをその場その場で変えていいはずがない。
そんなことをしたら、それこそ教育上よくないと思う。
「どうやってやるかと考える」というのとは全く違う。

また、「選手たちの心の傷を考えろ」というのも、今一つピンと来ない。
高校野球の選手たちは、そんなに守ってあげなければならない弱々しい存在だろうか。
今回のことが、乗り越えられない傷になるだろうか。
世の中を、
「可哀そうだから、今回だけ特別にこうしてあげましょう」
としてくれるところだと教えることに、意味があるだろうか。

コールドゲームを宣告しなければならなかった審判団も皆さんも心苦しかっただろう。
大阪桐蔭ナインも心からは喜べないし、
東海大菅生ナインは不完全燃焼の思いがあるだろう。
しかし、仕方がないとしか言いようがない。
ホームランを打たれても打たれてもくらいついた菅生は素晴らしかったし、
しっかり突き放した桐蔭は強かった。
誰かを批判するより、
両チームの健闘を称えたい。

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