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円安 まあ、落ち着いて [経済を眺める楽しみ]

円安が進んでいる。
一時、1ドル=135円台となり、1998年以来、約24年ぶりの円安水準に下落した。

この状況を見て、
黒田日銀総裁の無策を批判している方も少なくない。
本気で怒っているのか、
参議院選挙前なので政府の評判を落としたいから怒っているふりをしているのか、
よくわからないけれど、
ではどうすべきとおっしゃるのだろう。

アメリカに負けないように金利を上げろ、
と主張されているのだろうか。
金利を上げるのは、景気の過熱を抑えるためだが、、
日本がそのような状況にあるとお考えなのだろうか。
金利が上がると、当然利払いが増え、
企業や家計の負担も増えるが、
そうすべきとお考えなのだろうか。

また、あわてんぼうさんは、今回の円安を見て、
「日本のように人口が減少して先細っていく国の通貨が買ってもらえるはずがない」
などとおっしゃる。
日本の人口減少は昨日今日始まったわけではないことをお忘れなのだろうか。
人口が減っているのは日本だけではないことはご存じないのだろうか。

為替相場は、上がったり下がったりする。
そして大抵は行き過ぎる。
上がっているときも下がっているときも、
そのときはとめどなく行ってしまいそうだが、
どこかで止まって揺り戻しがある。

為替相場は、
長期的には国力に見合った値になる、
と言われることが多いが、長期っていつのことだろう。
国力云々より、そのときそのときの市場環境や需給に左右される面の方がはるかに大きい気がする。

もちろん、今回のように急激に為替相場が変動することは好ましくはない。
家計の圧迫要因にもなるだろう。
しかし、政府日銀が打てる手はほとんどなさそうだ。
となると、受け入れるしかない。
落ち着いて。

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