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人手不足への対処 国を挙げて急がないと [ヨモヤ]

人手不足、というと、ピンと来ない人もおられるかもしれない。
現実問題として、就きたい職に就けない人も数多くおられるだろうから、
「人手不足というなら、俺を雇ってくれ」
と言いたくなったりもするだろうか。

しかし、個人的に納得できるかどうかはさておき、世の中の人手不足は拡大している。
東京商工リサーチによれば、人手不足を背景にした国内の企業倒産が、件数・負債総額ともに過去最多ペースとなっているらしい。
倒産の理由としては、
・従業員が確保できず事業を続けられない
・社員を引き留めるために賃上げをせざるを得なくなり、採算が悪化した
などである。
仕事がなくなったとか、競合に破れたとかいうわけではなく、
業務を担える人がいないことが原因で会社が立ち行かなくなるケースが急増しているのだ。

人手不足による倒産は、零細企業に多いのも特徴である。
社員数の少ない零細企業は、一人にかかる比重が大きいうえに、
リクルート活動にも限界がある。
だから、人手不足の弊害がまず表に出てくる。

AIの普及で、職が奪われるという恐れを持っている人も少なくないだろう。
しかし、目の前にあるのは、
職が奪われるではなく、職を担う人がいない、
という事態である。

人手不足というと、移民政策が話題になり、日本で移民を認めることは難しいのどうのという話になる。
だが、一向に進まない議論とは裏腹に、現実はなし崩しにどんどん進んでいる。
都内の飲食店やコンビニに行くと、外国の方が働かれている率の多さに驚かされる。

しかし、そんななし崩しの対応だけでは済まなくなる時代がもうすぐ来てしまいそうである。
社会を維持していくための知恵が試されている。
安全で安心で豊かな日本を守っていくために、人の確保は最優先課題である。
崩壊してからでは遅い。

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