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「ちはやふる -結び-」から一年 [映画評]

あれから、もう一年経ったのか、と思う。
一方で、まだ一年しか経っていないのか、とも感じる。
去年の3月17日、青春映画の金字塔「ちはやふる」の完結編「結び」が公開された。
「ちはやふる 上の句・下の句」から2年、この日を待ちわびた私は、同じ日に2回観た。
幸せな思いと、「ちはやふる」との日々が終わってしまうというとてつもなく寂しい思いの両方を感じた。
あれから、一年。

「ちはや」を演じた広瀬すずさんさんは、すくすくと成長され若手女優のトップに君臨している。
「太一」を演じた野村周平くんは、本作でも「ビリギャル」でも優等生役だったのに、なんだかお騒がせ俳優のようになってしまった。(笑)
「あらた」を演じた新田真剣佑くんは、今や国民的イケメンとして超売れっ子である。
「奏」を演じた上白石萌音さんは、歌もいい。妹さんもめきめき頭角を現してきた。
「肉まんくん」を演じた矢本悠馬さんは、年齢にかかわらず(失礼)、本作をきっかけにいろいろな映画で学生役で出演された。
「机くん」を演じた森永悠希さんは、演技派俳優としての地位を固めつつある。
「しのぶ」を演じた松岡茉優さんは、日本を代表する女優への道を歩んでいる。
みんな、どんどん立派になっていく。
その成長は、とてもうれしい。

「ちはやふる」は、
映画の中の登場人物の成長と、
実際の出演陣の成長が、
月日の流れの中で奇跡的にシンクロし、
トータルで一つの作品となった稀有で幸せな映画だった。

この一年で、数十本の映画を観た。
いい映画もあり、悪い映画もあった。
しかし、一緒に時間を重ねていくような気持になれる作品には巡り会えなかった。
これからもきっと巡り会えないだろう。
仕方がない。
「ちはやふる」が本当に奇跡だったのだ。
改めて、スタッフ・キャストの皆さんに心からの感謝を捧げたい。

来年の今頃もきっと、あれから2年経ったのか、と思い出すだろう。
春が来るたび、あの子たちのことを思い出すだろう。

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