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相撲がわかりません [ヨモヤ]

日本に生まれてきたものとして、子どもの頃から相撲を見てきた。
一番古い記憶の横綱は北の富士さんだが、これはおぼろげ。
輪島さんとなるとグッと濃い印象がある。
北の湖さん、三重ノ海さんあたりになると、もう私の時代という感じだ。
千代の富士さんとなると、誰もが知っているだろうし、
若貴フィーバーはすさまじかった。

子ども心に見ていた相撲は、横綱や大関に威厳があった。
実際はそうでもなかったのかもしれないが、そんな印象だった。
そして、優勝するのは大変だなあと思った。
「憎たらしいほど強い」と言われた北の湖さんでさえ、年間で3場所以上優勝したのは4年だけである。
名大関とうたわれた初代貴乃花さんの優勝回数はわずか2回である。

朝青龍さん登場後、大相撲の景色はすっかり変わった。
同じ力士が、いつでもいつまでも何度でも優勝することになったのである。
2002年の11月場所から2007年の1月場所までの26場所中、朝青龍さんの優勝回数は20回。
続いたのがご存じ白鵬関で
2007年の3月場所から2016年の5月場所までの55場所中白鵬関の優勝回数は36回。
やれやれ。

この間、上記両横綱は、稽古が足らないだの、品格に欠けるだの散々言われてきた。
それで、この成績である。
相撲界においては、心技体、という言葉がむなしく聞こえる。
千秋楽の優勝インタビューにおいて、三本締めを行った白鵬関に苦言が呈されているようだが、今さらという感もある。

34歳の力士に、いまだに全勝優勝を許してしまうとは、他の力士は一体何をやっているのだろう。
とか思うが、「他の力士は一体何をやっているのだろう」という感想は、相撲に関しては、朝青龍さん以降ずっと思っていることである。
もう20年近く、「他の力士は一体何をやっているのだろう」と思い続け、とっくに疲れてしまった。

本当は相撲界には、もっともっと言いたいことがあるのだが、美しくない表現になってしまいそうなので控える。
だから、
「相撲がわからない」
ということで済まそうと思う。

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