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メジャーリーグで勝負を避けるのはよくあること [ヨモヤ]

打撃絶好調のエンゼルスの大谷。
3日の試合では、2つの敬遠を含む3四球と勝負を避けられた。
この日は勝利を収めたものの、今後もこうした対応が続くことが予想され、
ジョー・マドン監督は、大谷との勝負を避けられないように対策を練る必要性を口にされたという。
エンゼルスには、メジャー最高の選手と言われるトラウトという強打者がいるのだが、現在は故障で戦線離脱中である。
そのため、大谷が歩かされると、得点力が下がる可能性があるということだろう。

メジャーというと、
「逃げ隠れのない真っ向勝負」
というイメージを持っている人も少なくないと思う。
しかし、実際にはそんなことはない。
メジャーは、平気で逃げる。
日本と比べて、バンバン敬遠する。

日本のプロ野球の場合、年間で最も多く敬遠される選手は、
年間で10回ほど意図的に歩かされる。
もっと少ない年もあり、パ・リーグで言えば、
2010年はリーグ最多回数敬遠された選手でたったの5個、
2011年は4個、
2012年は6個、
という具合である。

これがメジャーとなると、最も敬遠される選手は年間で20個から30個という数字になる。
全盛期のプホルスとなると40個超。
驚かされるのはボンズの絶頂期で、
2002年68個、
2003年61個ときて、
2004年にはなんと120個。
ほぼ毎試合敬遠されていた感じである。
メジャーの投手は、やばい打者からは逃げまくる。

もちろん、それがいいとか悪いとかではない。
単に、メジャーは敬遠が多い、というだけの話である。
今時いないと思うが、「逃げ隠れのない勝負がしたい」という気持ちでメジャーに行くと、
「あれ?」ということになってしまう。

さて、大谷である。
四球をもらえば塁に出られるし、
大谷の場合、足もあるから、チャンスが広がる可能性もある。
だから、ありがたく一塁に行けばいい。
心配なのは、
ストライクを投げてもらえない、
打ちたい気持ちが募る、
少々のボールでも打ちに行く、
形が崩れる、
打撃の調子が乱れる、
という循環に陥ることである。
相手チームも、そのあたりを狙っているだろう。
四球が多いとは言っても、全打席歩かされるわけではないのだから、
しっかり打てるボールを待てるかどうか。
好選手から名選手になっていく過程で、忍耐も要求される局面である。

大谷が打席に入ると、「MVP」コールが起きる。
ここまでの活躍はそれにふさわしい。
しかし、まだシーズンは半分ある。
いろいろな対応があるなかの敬遠攻めもその一つである。
一つ一つ乗り越えて、偉大なシーズンにしてほしい。

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