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なにはともあれ細田監督に感謝 [映画評]

細田守監督は、3年に1作のペースで新作を発表されている。
2006年 『時をかける少女』
2009年 『サマーウォーズ』
2012年 『おおかみこどもの雨と雪』
2015年 『バケモノの子』
2018年 『未来のミライ』
2021年 『竜とそばかすの姫』
という具合である。

「時をかける少女」に胸キュンさせられ、
「サマーウォーズ」にぶっ飛ばされた。
この2作で、細田監督への信頼度は確固たるものになり、
次回作を常に待望する監督となった。
期待を高めに高めた「おおかみこどもの雨と雪」では、
子を持つ親としてはぐっと胸苦しくなった。
前2作と比べるとなんとも言えないが、十分にいい映画だった。
「バケモノの子」は、「あれ?」と思ったが、まあ、そういうこともある。
宮崎さんだって外すことはある。
しかし続く「未来のミライ」も、「バケモノの子」以上に「?」だった。

予告編から既視感満載の「竜とそばかすの姫」には、公開前から否定的な意見が多かった。
私も心配していたが、細田監督なら覆してくれると信じた。
世界観が焼き直しでも、
より面白い作品を作ることは不可能ではない。
世界観で驚かさなくても、
ストーリーや登場人物の素晴らしさでいい作品にすることは十分に可能である。

3年ぶりの細田作品、ワクワクして待った。
既視感満載なのは承知していたが、
それでもやはり楽しみだった。

待ちきれず、公開初日に劇場に足を運んだ。
バケモノ&ミライと2作連続で「ありゃりゃ」でも、
細田監督作品を楽しみにする気持ちは残った。
何かが始まることをワクワクして待てることは幸せであり、
その幸せをくれている細田監督に感謝したい。

しかし、作品の評価は、感謝の思いとは別物である。
「竜とそばかすの姫」は、割と低めに設定していた期待値の下限をも下回る残念な作品だった。
はあ。

それでも、また3年後、細田監督の作品が公開されるのを楽しみにしていると思う。
今度こそはやり返してくれるのではないかと期待して。
3回連続で裏切られてはいるけれど。

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