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松坂大輔さんの引き際はなんとも・・・ [ヨモヤ]

埼玉西武ライオンズが、松坂大輔投手の今季限りでの引退を発表した。
体調面、精神面で万全ではないということで、本人の口からの発表は見送られた。

新聞もテレビもネットも、松坂さんの功績を称える声で一杯である。
甲子園の大ヒーローであり、
プロ野球では新人の年から旋風を起こし、
「松坂世代」という言葉を生み出した。
メジャーでも活躍し、
オリンピックやWBCでも日本のエースとしてチームを引っ張った。
「平成の怪物」
という言葉どおり、世代を代表する投手であり続けた。

私もずっと応援してきた選手であり、
記憶にも記録にも残る名選手だったことは間違いない。
野球界への大功労者であることも論を待たないと思う。
お疲れさまでした。

しかし、引き際、という点ではいろいろ考えさせられた。

メジャーに渡った松坂さんは、
15勝、18勝と2年連続でエース級の活躍をしたが、その後は急速に成績が悪化した。
4勝、9勝、3勝、1勝という寂しい成績の後、チームを移籍し、
その後も3勝、3勝と残念なシーズンが続いた。

その後、日本球界に復帰したのだが、茨の道は続いた。
2015年から2017年までの3年間はソフトバンクでプレー。
年俸4億円という破格の契約にもかかわらず、
わずか1試合のみの登板であった。

2018年と2019年は中日でプレー。
2018年は6勝を上げたが、2019年は再び0勝。

2020年からは埼玉西武ライオンズに復帰したが、
一度も一軍のマウンドに立つことはなかった。

いつまで現役でプレーを続けるか、
どうなるまで辞めないか、
それは個人の価値観による。
ある程度余力を残したような形で綺麗に辞めたいと思う人もいれば、
ボロボロになるまでやりたいと思う人もいるだろう。
他人がとやかく言う筋合いのものではない。

それはわかりつつ、晩年の松坂さんの姿は見るに忍びないものだった。
日本に帰ってきてからの7シーズン中、
6シーズンが0勝。
これはボロボロになるまでやる、
という感じではなく、プロのスポーツ選手の体をなしていない。
大好きな選手だっただけに、なおさら残念である。
今回の引退発表も、ご本人の口から聞きたかった。

引き際を間違えた、
などと、簡単な言葉で批判するつもりはない。
しかし、いかにも残念な晩年であったことは否めない。
ぼかすか打たれたのならともかく、マウンドに立つこともできないのでは。
現役にこだわられた理由がどこにあるのか、
本人におうかがいしたいような、
聞いてはいけないことであるような。

ただ、目を閉じて振り返れば、いくつもの名シーンが浮かぶ。
残してくれた記憶はいつまでも色あせない。

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