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映画評 「東京リベンジャーズ」 [映画評]

このところ、ヤンキー映画に勢いがある。
去年公開された「今日から俺は!!劇場版」は、実写映画ナンバーワンのヒットとなった。
スカッとする感じが好まれるのだろうか。
今作も、公開前からかなりの話題となっており、ヒットが予想される。
劇場にも熱気があった。

「東京リベンジャーズ」は、人気コミック「東京卍リベンジャーズ」が原作。
“ヤンキー × タイムリープ”という組み合わせが吹っ切れた感じを出している。

展開やストーリーや設定やなにやらは、もう無茶苦茶。
物語を面白い方向に転がすためにやりたい放題である。
しかし、ここまでしっちゃかめっちゃかだと、かえってすがすがしくはある。
突っ込む気にもなれず、流れに身を任せる。

ただ、主要と思われる登場人物が尻切れで終わってしまったのは残念。
続編がある、ということなのだろうか。
二時間半の映画を、
何の脈絡も考えずに後半の30分をぶった切ってしまったように感じられた。
たとえ続編が作られるのだとしても、
一作でちゃんとけりを付けるのがプロの仕事であろう。
この点は実に残念。

メガホンは、このブログで何回も書いているが、「ヒロイン失格」が最高だった英勉監督。
直近の「賭ケグルイ絶体絶命ロシアンルーレット」はいかがなものかの出来栄えだったが、
吹っ切った本作で盛り返した。

主演は、歌に芝居に大活躍の北村匠海くん。
今回もしっかり役割を果たしていた。
共演として、山田裕貴くん、杉野遥亮くん、磯村勇斗くん、間宮祥太朗くん、吉沢亮くん、
といったイケメン俳優たち。
ちょっと高校生がしんどい感もなくはないが、まあ堅いことは言いっこなし。
可愛さがポイントの彼女に「福岡で1番可愛い女の子」こと今田美桜さん。

「東京リベンジャーズ」は、2021年の夏映画を引っ張りそうな雰囲気を持つ突き抜けた作品。
名作でも傑作でもないし、カルトでもなんでもないが、
単に楽しめる。
それで十分である。
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