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これからの時代 銀魂の神楽ちゃんのしゃべり方も微妙なのかしら ~ 大谷に対する「差別的表現」で思う ~ [ヨモヤ]

1980年代の中ごろ、ちょっとした大リーグブームがあり、私もはまった。
野茂をはじめとする日本人メジャーリーガーが活躍するはるか以前で、
当時のスターは、カル・リプケン、グッデン、オジー・スミス、グウィンといった面々。
私は、ナックルボーラーのフィル・ニークロが好きだった。
当時大活躍していた選手の一人に、ジャック・モリスという投手がいた。
どんなプレーぶりだったかよく覚えていないが名前は記憶に残っていて、久しぶりにネットで見つけて、
懐かしい気持ちになった。
しかし、記事の内容は残念なものだった。

モリスさんは、タイガース対エンゼルス戦の中継でコメントする役割(アメリカでは、解説者という存在はあまり見かけない)を担っており、
大谷に対する対策として
「ベリー、ベリー、ケアフル」
と答えた。
そのアクセントが日本人をまねた、つまり揶揄するようなアクセントだったことが差別的だと受け取られて批判が殺到したのだ。

この件については、中継した「バリースポーツ・デトロイト」がモリスさんの放送業務の無期限停止を発表し、
教育を受けさせると発表した。
タイガースも
「昨夜の放送中にジャック・モリスが行ったコメントには非常に失望しています。私たちは、バリー・スポーツの決定と、彼らの継続的な取り組みを全面的に支持します」
と声明を発表する騒ぎになった。

動画でモリスさんのコメントを聞いたのだが、
正直、これが差別的なのかよくわからなかった。
大谷も「個人的には全然気にしてない」としているし、
この発言がそこまで問題になる理由が理解しにくい。
失礼ながら、アメリカという国に差別がないとも全く思えないなかで、
今回のコメントが大炎上するのは不思議な感がある。
しかし、そういう時代ということなのだろう。

どれだけ言葉に習熟しても、母国語以外を話すときにはどうしてもなまりが出る。
かつて、パンアメリカン航空のデビッド・ジョーンズさんが、大相撲の表彰の際に、
「ヒョー・ショー・ジョウ!」
とやってヤンヤの喝采を浴びていたものだが、あれを真似するのも今となっては微妙なのだろうか。
人気漫画「銀魂」のヒロイン?の神楽ちゃんは、異星人なのだがチャイナドレスを着て、
「~アルよ」
という話し方をするのだが、こういうのも微妙なのだろうか。
タモリさんの四か国語麻雀も、微妙なのだろうか。

モリスさんの件はさておき、
日本ではあまり表現を狩る方向には行きたくない。
もちろん、差別を許すべきではないが、
誰か一人でも傷つく可能性があるのなら言うべきではない、
という考えに陥ってしまうと、息苦しくなるばかりである。

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映画評 「サマーフィルムにのって」 [映画評]

夏。
青春。
恋。
バカ騒ぎ。
全力疾走。
出会いと旅立ち。

夏休みには、そんな要素ががっつり入った映画が公開されてほしい。
若さだけで突っ走る感じ。
去年は、「君が世界のはじまり」がその役割を果たしてくれたが、今年は本作だろうか。
コロナ禍で撮影も難しいし、
学校内で大騒ぎするシーンもどこか空々しく感じられなくもないが、
こういう映画は絶対に必要。

本作は、無理な設定を強引に走り切る感じで、ツッコミどころは満載。
余計な設定、
不要に思える登場人物など、
残念な要素は一つや二つではなく、ダメだこりゃと降りてしまう人も多いだろう。
幸いなことに、私は最後まで楽しめた。
夏、青春、恋、映画作り。
無理が通るシチュエーションである。

この頃、映画作りの様子を描く作品が多いように思う。
ここ1~2年だけでも、
「SHIROBAKO」「ビューティフルドリーマー」「キネマの神様」「映画大好きポンポさん」
などが頭に浮かぶ。
映画ファンとしては、映画作りの様子を映画にされるとどうにも魅かれてしまうから、
あざといと言えばあざとい。
ここに挙げた4作でも、「キネマの神様」以外では心を動かされた。
一般に受けるかどうかというと別物ではあるが。

本作は、高校生が文化祭に向けて映画を作るという設定。
それだけで盛り上がること請け合いだが、
時代劇、
タイムトラベル、
といった要素も絡み、
ワイワイ感が増している。
それが成功しているかというと、
タイムトラベルの方は特に微妙だが、
それが無くては本作にはならない。
ナイストライ、ということだろうか。
ラストシーンにも賛否はあると思うが、ハチャメチャ感が増したのはよかった。

主演は、元乃木坂46の伊藤万理華さん。
失礼ながら、はじめてお見受けした。
そういう設定のため、そういう風にしているのだろうが、
主演であるに関わらず見た目は大変控えめで、リアリティを増させていた。
共演に金子大地くん。
「殺さない彼と死なない彼女」「君が世界のはじまり」と、私の琴線に触れる映画に次々出演されている。
監督・脚本を務める松本壮史さんは1988年生まれの若手。
これからも、キラキラした映画を作ってほしい。

「サマーフィルムにのって」は、夏に観るにふさわしい青春映画。
傑作と呼べる域には遠く及ばないし、
感動作でもない。
心に残るという作品でもない。
なのだが、「観てよかった」とすがすがしい気持ちになれた。
遠出もできないし、
ワーワー騒ぐこともできない夏。
この映画で青春の1ページを飾るのも悪くない。

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「妖怪大戦争 ガーディアンズ」を観た [ヨモヤ]

本作は1968年に公開された「妖怪大戦争」のリメイク。
1968年版については、
地元(滋賀県)の町内映画上映会かなにかで観た記憶がある。
自動車学校の駐車場に大きなスクリーンを貼って。
そこら中に蚊取り線香があったような。

メガホンは、2005年版に続いて三池崇史監督。
ヤクザ映画から美少女特撮映画まで、幅広くかつ多作な監督さんである。
2019年に「初恋」という映画でタランティーノ流にぶっ飛ばしたと思えば、
2020年には「劇場版 ひみつ×戦士 ファントミラージュ! 〜映画になってちょーだいします〜」を撮っておられる。

本作に登場する妖怪は、
九尾の狐、姑獲鳥、猩猩、天狗、雪女、天邪鬼、小豆洗い、夜道怪、大首、ぬらりひょん、
といった面々。
大魔神も登場する。

主演は寺田心くん。
特殊メイクで誰が誰だが今一つわかりにくいが、
杉咲花さん、大沢たかおさん、大森南朋さん、安藤サクラさん、大倉孝二さん、
三浦貴大さん、大島優子さん、赤楚衛二さん、岡村隆史さん、遠藤憲一さんらが出演されている。

舞台は所沢とされているが、所沢らしいシーンが散りばめられているわけではない。
新所沢のレッツシネパークという映画館で鑑賞したが、
「翔んで埼玉」のときほどは、乗っかっている感じはなかった。

通常、このブログでは、映画評としてなるべく正直な感想を書いているのだが、
本作は紹介まで。

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高校球児はそんなにやわじゃない ~ 大阪桐蔭-東海大菅生 のコールド決着で思う ~ [ヨモヤ]

雨にたたられ続けている今年の甲子園。
ずっと雨だが、これからも降り続く可能性がある。
決勝までたどり着けるのだろうか。

8月17日も4試合行われるはずだったが、
最初の試合の大阪桐蔭-東海大菅生が7回コールド決着となり、
それ以降の試合は順延となった。

この試合がいろいろと物議を醸している。
一回戦屈指の好カードであり、
大阪×東京対決ということで注目度が高かったこともあり、
あれやこれやと。

「あの雨の中で野球をやらせるのは可哀そうだった」
「最後までやらせてあげたかった」
という声が多いが、
「そもそも試合をやるべきではなかった」
との運営に対して批判的な意見も少なくない。
雨が降るのはわかっていたのだから、
というのだが、天気予報が100%当たるというものではなく、
朝の時点でできそうなら強行するという判断もあり得ると思う。

この論争にツイッターで割って入ったのが橋下徹さん。
こんな内容をつぶやかれている。

・・・ 以下、橋下さんのツイッターを引用 ・・・
甲子園)雨天コールド。教育上最悪や。天気予報の技術があるんやから順延にすればいいだけやろ。続きは明日の早朝にやるとか何かやりようがあるやろ。それが大会に支障を来たすというなら大会ファーストでオリンピックと同じや。偉いさんたちは選手たちのことを真剣に考えていない。
できない理由を並べるのではなく、どうやってやるかを考える。それが日本の教育に最も欠けているところで、日本の教育の課題や。甲子園の運営者はダメな教育で育った象徴やな。時代の変化についていけてない。そういうものは衰退あるのみ。コールド負けした選手たちの心の傷をもっと考えろ!
·・・ 引用終わり ・・・

先に断っておくが、私はアンチ橋下さんでは全然ない。
むしろファンである。
しかしファンから見ても、ちょっと今回のつぶやきは「あれ?」である。

何をそんなに怒っておられるのかよくわからないが、
・コールドにせず、明日の朝に続きをするなど工夫すべき
・どうやってやるかを考えるのが日本の教育に欠けている
・コールド負けした選手たちの心の傷を考えるべき
というのが概要だろうか。

繰り返しになるが、何をそんなに怒っておられるのかよくわからないので推測になってしまうが、
おそらく負けた東海大菅生のことを慮っておられるのだろう。

ただ、雨でコールドゲームになるのは、野球では特別なことではない。
もちろん、甲子園という場でコールドになることは滅多にないが、ルール上あり得ることである。
そのため、雨が心配される試合では先行逃げ切りが鉄則であり、
そのことは両校とも十分にわかっていたと思う。
大阪桐蔭が先制し、7回にもダメ押しとも見える追加点を奪った。
勝ちにふさわしい戦いだった。
コールドになったことは残念だったが、
あの状態では、普通の判断だろう。

翌日に途中から試合をすればいい、と橋下さんはおっしゃるのだが、
スポーツのルールをその場その場で変えていいはずがない。
そんなことをしたら、それこそ教育上よくないと思う。
「どうやってやるかと考える」というのとは全く違う。

また、「選手たちの心の傷を考えろ」というのも、今一つピンと来ない。
高校野球の選手たちは、そんなに守ってあげなければならない弱々しい存在だろうか。
今回のことが、乗り越えられない傷になるだろうか。
世の中を、
「可哀そうだから、今回だけ特別にこうしてあげましょう」
としてくれるところだと教えることに、意味があるだろうか。

コールドゲームを宣告しなければならなかった審判団も皆さんも心苦しかっただろう。
大阪桐蔭ナインも心からは喜べないし、
東海大菅生ナインは不完全燃焼の思いがあるだろう。
しかし、仕方がないとしか言いようがない。
ホームランを打たれても打たれてもくらいついた菅生は素晴らしかったし、
しっかり突き放した桐蔭は強かった。
誰かを批判するより、
両チームの健闘を称えたい。

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菅内閣を歴史はどう審判するか [ヨモヤ]

オリンピックが終了し、マスコミ各社の世論調査結果が公表されている。
大体の傾向としては、
・菅内閣の支持率は30%前後に落ち込み、過去最低水準
・菅内閣のコロナ対策については、「評価しない」人が大部分
・オリンピックについては、「開催してよかった」が6割強
といったところだろうか。
どの調査でも、ほとんど同じ感じである。

普通に考えると、
コロナ対策への低評価は菅内閣への不支持理由に、
オリンピックへの高評価は菅内閣への支持理由に、
それぞれなるのだろうと思うが、
オリンピックの開催は内閣支持率の回復には寄与していないようだ。

オリンピックが始まる直前まで、
「開催すべきではない」との世論が圧倒的に多かった。
菅内閣は、それを押して開催に踏み切った。
菅内閣がオリンピックをやり遂げた、
という表現にしてしまうとすこし違う気はするが、
菅内閣が時の内閣であり、
開催を決断したことは事実である。

2021年の夏に東京オリンピック・パラリンピックを開催したということについて、
歴史はどう評価するのだろう。
英断と称えるのだろうか。
それとも否定的にとらえるのだろうか。
その時々の世論は移ろいゆくが、
後世の人たちはどう見るだろうか。

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企業業績は回復傾向も世界経済の先行きが心配 [ヨモヤ]

東証1部上場企業の業績が回復している。
上場企業の利益は前年同期の5倍以上に膨らみ、
15%の企業が通期の業績見通しを上方修正したのだという。
最終利益が前年同期比で増益だった企業は、全体の約7割。
コロナ禍の前年と比べれば増益でも当然と思うかもしれないが、
2019年同期と比べても増額となっている企業が多いのだという。

ただし、回復状況はまだら模様。
「K字型」と言われるように、
製造業は好調だが、
運輸・旅行などは苦しい状況が続いている。

製造業の好調は、
中国、アメリカといった国の景気回復による。
ワクチン接種が進み、リベンジ消費と呼ばれるような旺盛な消費が経済を支えていて、
日本からの輸出も増えている。
一方、旅行、飲食といった内需型の産業は、
感染者が急増しているなかでは回復が見込みにくくなる。

それでも、ワクチン接種は日々進んでいるから、
日本人の一定割合が免疫を獲得するのは、そう遠い先ではない。
その後は、今の米中英国のような景気回復局面が待っているのだろうか。

そうならいいのだが、不安な要素もある。
アメリカや中国の経済の雲行きがやや怪しくなってきているのである。
アメリカの例で言えば、ミシガン大学が発表した8月の消費者信頼感指数は70.2となり、
この数字は2011年以来、約10年ぶりの低水準なのだという。
この落ち込みは、
デルタ株による最近の感染拡大が想定以上に経済の足を引っ張るのではないか、
という不安を示しているようだ。

現在のアメリカが将来の日本を映しているのだとすれば、
ワクチン接種が進んでも、それだけでは感染が抑えられないということになる。
さらに、日本のワクチン接種が一通り終わったころに、
アメリカをはじめとするワクチン先進国の景気拡大局面が終わってしまっているという可能性もある。

今できるのは、
ワクチン接種を進めること、
感染者数をできる限り抑えることだが、
それだけでは、いつまで経っても終わりが見えてこない可能性が出て来た。
できることを進めながら、
別の道を探す必要が出てきている。
そうでないと、いつまで経っても夜が明けないことになりかねない。

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映画評 「狂猿」 [映画評]

プロレスラー葛西純さんを追ったドキュメンタリー映画。
タイトルの「狂猿(クレイジー・モンキー)」は、葛西さんの愛称。

私はプロレスファンだが、近頃はとんと会場に足を運んでいない。
私が熱心に見ていたのは、新日本プロレスと全日本プロレスが二大メジャー団体だった時代で、
馬場さん、鶴田さん、三沢さんの全日本プロレスのファンだった。
その後どしどし出て来たインディーズ団体はあまりよく知らない。
葛西さんの試合も生で見たことはない。

葛西さんは「デスマッチのカリスマ」と呼ばれる存在。
デスマッチといっても、ラッシャー木村さんの頃のデスマッチとはわけが違う。
何故か蛍光灯が必需品で、
ガラスやら画鋲やらがリング上に散乱するなか、
そこに向けてボディースラムやらパイルドライバーやらが繰り出される。
5メートルダイビングボディープレスとかもあり。
さらに、カミソリやら有刺鉄線やら。
試合が終わった後の姿は、傷だらけ、といった生易しいものではない。

本作は、故障のため長期欠場をやむなくされた葛西さんが、
復帰に向けて準備する姿とそれまでの数々の闘いの軌跡を追ったもの。
戦ったレスラーたちのインタビューも散りばめられている。
本邦初の「デスマッチドキュメンタリー」とのことだが、
えげつないシーンが連続して出てくるので、
このジャンルが確立されて次々に作品が生み出されることはないだろう。

本人から「NGナシ」という確約をもらったらしく、
リング上のズタズタの姿だけではなく、
子どもと公園で遊ぶ姿や、
「モチベーションがなくなった」とこぼす姿なども映される。
ギャップがすごいが、だからといって幻滅することはまるでない。
かえって凄みが増す。

葛西さんの試合は、血まみれである。
映画には、ここでは書けないほどエグイ場面も出てくる。
会場にはかなりの割合で女性ファンが詰めかけている様子が映し出されるのだが、
心臓の強い皆さんであると感心する。

柔道やレスリングのように、
競技として強くなりたいのなら多くの人が共感できる。
ボクシングのように、
勝てば金銭や名声がついてくるのならわかりやすい。
しかし、ハードコアデスマッチをするレスラーのモチベーションはどこにあるのだろう。
うまく説明することはできないのだが、その地獄に魅かれる気持ちも少しわかる。
世界にファンがいるというのもわかる。

映画の最後に葛西さんからの熱いメッセージがあるのだが、
あれが葛西さんの訴えたいことであるとも思わない。
葛西さんは、やりたいからやっているのだろう。
自分を追い込むこと、
自分を傷つけること、
そしてそれを見せること。
そこには不思議な魅力がある。
一度はまってしまうと抜け出せない魔力がある。
とんでもない世界を描くドキュメンタリーだが、
映画にもデスマッチと同じ不思議な魅力があった。

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大谷 “チーム14冠”のとんでもなさ [ヨモヤ]

メジャーのオールスターでホームラン競争に参加すると、
後半戦不調に陥る、というジンクスがあるらしい。
大谷はそれを覆してもらいたいと思ったが、すっぽりはまってしまった。
日本人はオリンピックに集中していたのであまり目立たなかったが、
8月に入ってからの打撃不振は深刻であった。

一方、投げる方は好調。
7月1日のヤンキース戦で大炎上した後は、
5試合連続で2失点以下。
通算7勝1敗、防御率2.93は、
投手専業の
ダルビッシュの7勝7敗、防御率3.70、
前田健太の5勝4敗、防御率4.69、
菊池雄星の7勝6敗、防御率3.73、
と比べても相当に立派な成績である。

打って投げての活躍で、現時点でチーム14冠だという。
14冠・・・。
内訳は以下のとおり。

【投手】
防御率 2.93(規定投球回数には足らないものの、リーグ3位に相当)
勝利数 7勝
イニング 92回(この回数でトップは、エンゼルスの先発投手陣のだらしなさの裏返しでもある)
奪三振 112個

【野手】
本塁打 38(両リーグを通じて1位)
二塁打 25
三塁打 5(リーグ2位)
打点 84(リーグ4位)
得点 77(リーグ5位)
四球 54個
盗塁 16個(リーグ6位!!)
出塁率 .363
長打率 .655(リーグ1位)
OPS 1.017(リーグ2位)

ホームラン数は足踏みを続けていて、これからもそれほど伸びないかもしれない。
しかし、すでに今の段階でとんでもない数字に達している。
長距離打者が、盗塁数でも上位というだけで驚異なのに、
投げてもエース級の働き。
7月ぐらいから、大谷が打席に入ると、MVPコールが起きる。
それも納得の圧倒的な成績である。
誇張ではなく、歴史的なシーズンを過ごしている。
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映画評 「キネマの神様」 [映画評]

山田洋次監督作品。
現在89歳の山田監督は、日本映画を代表する巨匠と言っていい存在。
「男はつらいよ」シリーズは、まさに偉業と呼ぶにふさわしい。
しかし、過去の作品への敬意はしっかり持つとして、
新作については一つの作品としてきちんと評価するのが礼儀であろう。
山田作品だからと下駄を履かせてはかえって失礼である。
実際、近作の
「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」
「男はつらいよ お帰り 寅さん」
といった作品は、かなり残念な出来栄えであったと思う。

本作は、松竹映画100周年を記念して製作されたもの。
タイトルからも映画愛にあふれた作品になるだろうと期待した。
主役を演じるはずだった志村けんさんがお亡くなりになるという衝撃を乗り越え、
沢田研二さんという得難い代役を得て公開にこぎ着けられた。
見逃すわけにはいかない。

序盤、沢田さんがダメ男ぶりを披露されるのだが、これが今一つ中途半端。
実際にはこういう方が多いのだろうが、映画で見るには、ふむ。

映画は、時をさかのぼり、青春時代へ。
当時の撮影所の雰囲気などは、なかなかに興味深い。
淡い恋愛模様も時代の空気を活かしている。

しかし、肝心の映画愛が伝わってこない。
菅田将暉さん演じる映画を志していた若者がどうしてあんな風に挫折してしまうのか。
映画が好きじゃなかったの?
なんじゃ、それ。

現代パートのダメ男さんからも、映画愛はうかがえず。
ダメな奴だけど、映画愛は凄い、という感がまるでない。
残念ながら、映画全編を通して、熱いものが伝わらなかった。
この題材で、
菅田将暉さん、沢田研二さん、
という役者を得てこの内容というのは、実にもったいない。

沢田さんは、志村さんに寄せた演技をされたのだろうか。
役を演じたというより、志村さんを演じた感がある。
歌を披露するシーンがこの映画のクライマックスかな。

ほかに出演は、永野芽郁さん、野田洋次郎さん、北川景子さん、寺島しのぶさん、小林稔侍さん、宮本信子さん。
かつての銀幕のスターを北川さんが演じられたが、これはなかなかはまっていた。
現代パートの寺島さん、小林さん、宮本さんは、この頃の山田作品の雰囲気そのまま。

本作「キネマの神様」からは、映画愛がまるで伝わって来ず、残念至極。
事前にしっかり睡眠をとり、手元にコーヒーを置くなど、万全の準備をしておかないと、
意識を飛ばされる心配が高いのでご用心。

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張本さんの騒動を機会に 多様性について考えてみる [ヨモヤ]

「サンデーモーニング」という番組がある。
日曜朝の情報番組で、常に高視聴率をマークしている。
私は、魂の平穏を乱されたくないので、近寄らないように努めている。

ただ、スポーツコーナーは、たまに見ることがある。
そこでは張本さんをはじめとするスポーツコメンテーター的な方が、
一週間のスポーツ選手の活躍について「喝」とか「あっぱれ」とかいった声をかけていく。
張本さんのやや時代錯誤的な発言はしょっちゅう話題となるのだが、
責任ある立場の方でもないので、これまでは流されてきた。

しかし、今回はちょっと波紋が大きくなっている。
取りざたされているのは、女子ボクシングで金メダルを獲得した入江聖奈選手への次の発言。

「女性でも殴り合い、好きな人がいるんだね。
見ててどうするのかな。
嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合ってね。
こんな競技、好きな人がいるんだ。
それにしても金だから、あっぱれあげてください」

この発言について、日本ボクシング連盟の内田会長(ちなみに前の会長は山根さん)からTBSの社長あてに抗議文が届いたのである。
抗議文の概要は以下のとおりである。

・【女性及びボクシング競技を蔑視した】と思わせる発言があったので、この文書を送ること
・ボクシングは、技術・戦略・戦術を駆使する競技で、殴り合いではないこと
・当連盟は、競技を通じて、健全な心身の育成や競技者の豊かな人生を目指していること
・安全面に関しても十分配慮しており、女子競技に関しては、男子競技以上に安全面に配慮しながら実施されていること
・女性だからそんな競技に取り組むべきではないという、多様性を否定するような番組内での発言を、視聴者に対して、訂正していただきたいこと

私は格闘技が好きであり、これから女子格闘技、いわゆるジョシカクがぐんぐん来るのではないかと思っている。
今回のオリンピックでも、オール寝技で優勝した柔道の濱田尚里さんが、全メダリストの中でも特に印象に残っている。
だから、張本さんの言葉には首をかしげざるを得ない。
しかし、「取り消すべき」「訂正すべき」とは思わない。
一個人の言葉を、意見が自分と違うからと、なきものにしようとは思わない。

愛する競技を揶揄された格好の、ボクシング連盟の皆さんのお腹立ちも理解できる。
一方、「多様性の否定は許されないから発言を訂正しろ」となると、
女子ボクシングはあまりピンと来ないという多様性は認めないということになってしまう。

多様性については、今回のことだけではなく、
自分たちの意見を否定されたと考える方が、反対意見をとことん封殺しようとすることがよく見られる。
自分たちと価値観の異なる方の意見は一切認めないということでは、
多様性云々の訴えが全く説得力を失くしてしまう。

正直、今回のことはそれほど大騒ぎするようなことではないのだろうと思う。
ただ、これに限らず、多様性については「おや?」と感じることが多い。

自分と意見が違っても、
自分を否定されても、
それはそれで一つの意見であり、それ自体が多様性である。
そこは忘れないようにしたい。

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