SSブログ

失敗と結論付けざるを得ないウォルマートの日本進出 [経済を眺める楽しみ]

日本での知名度はそれほどでもないが、ウォルマートと言えば、アメリカで最大の小売業である。
それどころか、売上高だけで見ると、世界最大の企業とも言われている。
そんな巨大企業が日本に乗り込んできたのだから、西友に資本参加したときには、日本の流通も大きく変わるかと思われた。

しかし、期待された成果はあまり上げられなかった。
新聞報道によれば、ウォルマートは西友を売却する方針らしい。
フランスのカルフール、イギリスのテスコに続く撤退である。
これらの企業と同様、日本進出は失敗であったと言わざるを得ないだろう。

うちの周りにも、西友が数店舗ある。
EDLP(Every Day Low Price)と呼ばれるウォルマート流の店づくりも、なんとなく垣間見えてはいるが、正直なところ、他のスーパーとあまり変わり映えがしない。
西武鉄道の駅と至近にあるという立地上の優位性を十分に活かしているとは思えない。
数年前、大規模な改修をするということで、しばらく休みとなる店舗があった。
いよいよ本腰を入れて設備投資を始めたかと思ったのだが、リニューアルオープン後もあちこちに汚れや破損が残っており、生まれ変わった感じはしなかった。

日本の流通界も、ウォルマートの撤退を、黒船退散と喜んでいる場合ではない。
日本の将来性に見切りをつけられたという面も強いからである。
どの企業が西友を引き継ぐのかわからないが、地域の人たちに喜ばれるような店づくりをお願いしたいものである。

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事