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人手不足への対処 国を挙げて急がないと [ヨモヤ]

人手不足、というと、ピンと来ない人もおられるかもしれない。
現実問題として、就きたい職に就けない人も数多くおられるだろうから、
「人手不足というなら、俺を雇ってくれ」
と言いたくなったりもするだろうか。

しかし、個人的に納得できるかどうかはさておき、世の中の人手不足は拡大している。
東京商工リサーチによれば、人手不足を背景にした国内の企業倒産が、件数・負債総額ともに過去最多ペースとなっているらしい。
倒産の理由としては、
・従業員が確保できず事業を続けられない
・社員を引き留めるために賃上げをせざるを得なくなり、採算が悪化した
などである。
仕事がなくなったとか、競合に破れたとかいうわけではなく、
業務を担える人がいないことが原因で会社が立ち行かなくなるケースが急増しているのだ。

人手不足による倒産は、零細企業に多いのも特徴である。
社員数の少ない零細企業は、一人にかかる比重が大きいうえに、
リクルート活動にも限界がある。
だから、人手不足の弊害がまず表に出てくる。

AIの普及で、職が奪われるという恐れを持っている人も少なくないだろう。
しかし、目の前にあるのは、
職が奪われるではなく、職を担う人がいない、
という事態である。

人手不足というと、移民政策が話題になり、日本で移民を認めることは難しいのどうのという話になる。
だが、一向に進まない議論とは裏腹に、現実はなし崩しにどんどん進んでいる。
都内の飲食店やコンビニに行くと、外国の方が働かれている率の多さに驚かされる。

しかし、そんななし崩しの対応だけでは済まなくなる時代がもうすぐ来てしまいそうである。
社会を維持していくための知恵が試されている。
安全で安心で豊かな日本を守っていくために、人の確保は最優先課題である。
崩壊してからでは遅い。

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巨人 中4日の絶対エース菅野を温存して敗退   ~ メジャーのエースなら当たり前に投げていた ~ [ヨモヤ]

セ・リーグのクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第3戦が行われ、広島が巨人を3タテ。
日本シリーズ進出を決めた。
巨人は、ペナントレースで勝率5割に到達していないチームであり、この負けは順当であろう。

しかし、絶対的なエースである菅野を使わないままに敗退してしまったのは、一体どうしたことだろう。
中4日の疲労を考慮して、
というのかもしれないが、ポストシーズンで中4日も空いて投げられないとは・・・。

去年のワールドシリーズで、ドジャースのエース、カーショウは、
第1戦に先発し、
中4日で第5戦に先発、
さらに中2日で第7戦にも4イニングを投げた。

カーショウが特別ではなく、2014年のワールドシリーズでも、ジャイアンツのエース、バムガーナーが、
第1戦に先発して7回1失点、
第5戦では完封、
第7戦でも5回から救援に立ち、投げ切っている。

日本の投手の方が酷使されているイメージを持っている人が少なくないと思うが、ここ一番でのエースへの頼り方は、メジャーの方がずっと激しい。
それはそうだ。
負けたら終わりの大一番なのだから、一番いい投手で勝負するだろう。
疲れたのどうので登板を回避するようなエースもいない。

第3戦に菅野で勝ったとしても、次で負ければ終わりである。
だから、万全の態勢で投げさせるため、投げさせなかったのだ、という考え方もあるかもしれない。
しかし、第3戦に負けたらその先はない。
繰り返すが、メジャーのエースなら当然に投げていただろう。
いや、ひょっとしたら第2戦に投げていたかもしれない。
第6戦にもつれこんだら投げられるように。

高校野球の時代は、ガンガン投げさせるのに、プロに入ると途端に超過保護に扱う。
日本野球の不思議の一つである。

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こんなジュリーは見たくない [ヨモヤ]

今年の9月、女優の樹木希林さんがお亡くなりになった。
ここ数年、
「駆込み女と駆出し男」「あん」「海街diary」「海よりもまだ深く」「モリのいる場所」「万引き家族」
と立て続けにヒット作、話題作に出演されている中での他界だった。
その樹木希林さんを紹介する記事で、
「1974年に放送された『寺内貫太郎一家』で、当時31歳だった希林さんがおばあさん役を演じ、沢田研二のポスターを前に「ジュリー!」と身悶えるシーンで人気を集めた」
などと書かれているのを見た。
そう、樹木希林さんブレイクのきっかけは、ジュリーこと、沢田研二さんだったのだ。

沢田研二さんは、まさにスターだった。
歌謡曲全盛時、他にも数々の歌手がいたが、沢田さんは別格だった。
色っぽく、刺激的で、ドキドキした。
音楽や芸能に関心を持つきっかけが沢田研二さんだったという日本人は多いのではないだろうか。

その沢田研二さんが、コンサートのドタキャンで話題を集めている。
さいたまスーパーアリーナで開催予定だった公演を、開始直前で急きょ中止してしまったのである。
キチンとした理由も示されないままでの突然の発表だったため、現場は大混乱に陥ったという。
それはそうだろう。

公演中止の理由について、「ファンには大変申し訳ない」としつつ、沢田さんは次のように話したという
「(観客の数が)当初9000人と聞いていたが7000人しか入っていなかった。また、リハーサルの時点でモニターを見た時に、客席もつぶしてあって『なんだこれは』となって。最終的に中止は自分で決定した」
「客席がスカスカの状態でやるのは酷なこと。『ライブをやるならいっぱいにしてくれ、無理なら断ってくれ』といつも言ってる。僕にも意地がある」

これを聞いて、納得される方はいないだろう。
とても悲しい気持ちになった人も少なくないと思う。
実際にドタキャンを食らった人たちだけではなく。

正直なところ、今の沢田さんに7000人を集める力があるのかよくわからないが、7000人が70人でもしっかりやるべきだろう。
当たり前過ぎてつまらないが、そういうものだと思う。

かつて、こちらの期待以上の刺激を与えてくれた人だけに、今回のようなことでニュースになるのは残念である。
枯れてない、と思えば思えるのかもしれないが、それ以前の問題であろう。

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書評 『公務員の「出世」の作法』 [読書記録]

「出世」。
ふむ。
死語とまでは言わないが、あまり聞かなくなった言葉である。
公務員、それもこの本がターゲットとしている地方公務員界隈では、なおさらではないだろうか。

著者の堤直規さんは、小金井市の職員。
本の中で堤さん自身、
「公務員にとって、『出世』という言葉は、ある意味、NGワード」
と書かれている。
組織の中で働く以上、昇進や昇格と無縁でいられるはずはないものの、
出世を気にするのは上品ではないし、
そこにガツガツするのは「ちと違う」ととらえられているからだろう。
ましてや、本にするとなると。
この本における「出世」は、必ずしも一般的な昇進のことではなく、「世に出る」ことを指しているとは言え、「出世」という言葉に敏感に反応される方もおられるだろう。
その意味では、著者はかなりのリスクを取られたと言ってもいいかも知れない。

本の中身はというと、「出世」のノウハウ本ではない。
「いかに働くべきか」ということについての、筆者の持論が書かれているという感じだろうか。
丁寧に書かれていて、いちいちうなずかされるものばかりなのだが、
決して堅苦しいものではない。
筆者の経験に裏打ちされた生の感想であり、読みやすく、かつ興味深い。
スラスラ読める本、というと、往々にして内容は薄かったりするのだが、
ぐんぐん読めてストンと腹に落ち、面白くもある。
文章が上手なので、すーっと入ってくる。

この本には、私も少しだけ協力させていただいている。(投球フォームの写真付き。といってもごく小さなものだが)
それだけにどんな本になるのか気になっていたのだが、想像以上に楽しく、役に立つ本に仕上がっている。
嬉しい。

本書は、現役地方公務員の方はもちろん、これからなろうとしている方にも、興味深く読める本だと思う。
また、公務員に限らず、すべての働く人に届く内容になっている。
リスクを取りつつ、素敵な本に仕上げられた堤さんには、心からの敬意を表したい。
そして、この本に関わらせていただいた私は、マンモスラッキーである。

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台湾発の人気書店が日本の書店業界に風穴を開けるか [ヨモヤ]

日本では、長く出版不況が続いている。
少子化、
活字離れ、
スマホとの競合、
と悪環境が続いているからだ。
さらに、
アマゾンをはじめとするネット書店の急成長、
コンビニでの書籍の扱いの増、
という逆風まで吹き、書店は青息吐息である。

事態が好転する見込みはなく、このままでは書店は減る一方である。
そんな折、三井不動産が、東京・日本橋室町に来秋開く商業施設「コレド室町テラス」の核テナントに、台湾の人気書店「誠品生活」が入ると発表した。
日本初出店で、施設の目玉となる。

今時、書店が目玉なんて、と思ってしまいそうだが、「誠品生活」は一味違う書店のようだ。
三井不動産の石神裕之常務執行役員は
「誠品は、上質で文化の香りのする店づくり、情報発信をしている。(再開発を進めている)日本橋に必要な機能だ」
と話されたという。
なんでも、工房やキッチンスタジオを設けて、音楽などのイベントを開催されるのだそうだ。

どんな巨大な店舗を構えようと、品揃えではネットには勝てない。
わざわざ足を運んでもらおうと思えば、本ではなく、書店自体を目的にしてもらう必要がある。
そういう時代であり、それができない書店は淘汰されていくしかない。

誠品生活のマーシー・ウー董事長は
「オフィスで働く人がターゲットではなく、子どもがおばあさんと来てもらえる店にする」
と語られたという。
面白い目のつけどころだと思う。

誠品生活が成功するのかどうか、日本に受け入れられるのかどうか、それはやってみないとわからない。
ただ、以前と変わらぬ書店を展開していては、廃れるばかりだということはわかる。
昔を懐かしんでいるだけでは、消えていくだけだということはわかる。

国内の書店は、新商業施設の核テナントを台湾の書店に奪われた悔しさを噛みしめ、
是非新たな提案をしてもらいたい。
切磋琢磨して、楽しませてほしい。
リアル店舗が栄える道は、まだあると思う。

誠品書店のHPはこちら
http://www.eslitecorp.com/operating.aspx?a=tw&l=jp&s=221

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映画評 「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」 [映画評]

「トンデモ」というジャンルがある。
最も認知されているのは書籍の分野で、「日本トンデモ本大賞」なる企画まである。
トンデモなものは、歌にもあるし、舞台にもある。
そして、映画にもある。

トンデモは、多くはキワモノ扱いされ、実際にインパクトだけを狙ったものも少なくないのだが、中には本質が評価され、カルト的な人気を博すものもある。
だから、展開や設定がトンデモでも、それだけで拒否反応を起こさないようにしたい。
ひょっとしたらいいものかもしれないのだから。
確率はとても低くても。

本作「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」は、予告編を初めて観たときから公開を楽しみにしていた。
ロックを題材にしているところがまずもってツボだし、
多彩な登場人物が楽しませてくれそうだし、
阿部サダヲさんにハズレはなさそうだし、
吉岡里帆さんのコミカルな演技にも期待したからである。

しかし、
期待は裏切られるものであり、
トンデモの多くは取り返しがつかない代物になりがちである。
この映画では、始まってから終わるまで、耐えることを学ばされた。
最後まで騒がずに座ってちゃんと観続けた自分をほめてあげたいくらいである。
いやはや、長かった。

ストーリーがトンデモなのは織り込み済みだったのだが、そのトンデモが、とんと面白くない。
響くもの、伝わってくるものもまるでない。
ギャグ的なシーンもあるのだが、ほとんどがドンすべりであるため、ギャグであるかどうかさえよくわからない。

監督は三木聡さん。
他の作品も、かなりぶっ飛んだ内容が多いらしい。
観たことはないが、遡って観る気にはまったくならない。

阿部サダヲさんは、主演として映画を引っ張っておられる。
俳優としての力は今更言うまでもないが、俳優に出来ることには限界があり、この映画を「観られるもの」にするのは、その限界を超えていた。
吉岡里帆さんも、魅力全開とはいかず。

「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」は、タイトルが一番面白かった。
本編で面白かったところを思い出そうとするが、それはかなりの難問である。
トンデモにも十分なり切ったとは言えず、
音楽映画としても全く足りていないし、
コメディとしてもさっぱり。
吉岡さんのファンにとっても、それほど喜ばしい作品とも思えないので、誰にオススメしたらいいのか、路頭に迷っている次第である。
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プロ野球はファンをさらに大切に  ~ 観客動員数過去最多だからこそ考えたい ~ [ヨモヤ]

「昔に比べて、野球場に行く人減ったよね」
「プロ野球って、もう前ほどお客さん入らないんでしょ」
と思っておられる方も少なくないようだ。
地上波でのテレビ中継が激減したからだろうか。

実際は、その正反対である。
プロ野球観戦をするお客さんは、年々増え続けている。
日本の人口が減少し、高齢化していくのに逆行するかのように。

2018年のプロ野球観客動員数は、
セで1423万5573人、パで1131万5146人となり、
共に最多を更新した。
セは広島が独走、
パもそれほど混戦になったわけでもないなかでの、この動員。
「野球場にプロ野球を観に行く」
という行為が習慣化されたと言えそうだ。

それにしても、いわゆる消化試合にも多くのお客さんが詰めかけているのを見ると、
「ファンは有難いなあ」
としみじみ感じる。
順位が確定し、勝とうが負けようが順位に関係ないのに、声をからして応援してくださる。
プロ野球に携わっておられる方々は、この状況を当たり前ととらえないでいただきたい。
ファンだって、本当は優勝が懸かった大一番が見たいのだ。
それが叶わないから、仕方なく勝っても負けてもどちらでもいい試合を見に来てくださっているのだ。

ずっと負け続けているチーム、
セで言えば中日、
パで言えばオリックスは、
特に心して頑張ってほしい。
2018年の中日は、松坂効果もあってお客さんが増えたようだが、来年は試合内容で引き付けてほしい。
オリックスはこのままではお荷物球団になってしまう。
踏ん張りどころである。

雨の日も風の日も、真夏の炎天下でも、散々負け続けていても、
球場に足を運んでくださるお客さん。
動員が好調な今こそ、こうした方々への感謝を忘れず、将来への布石も打っておきたい。
プロ野球に出来ることは、まだまだあると思う。

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地方出身者が多い都民がふるさと納税を多く活用しているのは当然? 若しくは、お金持ちは税金に敏感ということ? [公会計]

個性的な返礼品が打ち出されたり、
一部の自治体が異様な金額を集めたり、
総務省が規制に乗り出したりで、
何かと話題のふるさと納税。
しかし、実際にふるさと納税をしたことがあるという人は、それほど多くないのではないだろうか。
総務省の「ふるさと納税現況調査」によると、約5%くらいのようだ。
つまり、20人に1人くらいだから、それほど多いとは言えない。

だが、ふるさと納税の活用状況は、随分と地域差があるようだ。
日本経済新聞の記事によれば、ふるさと納税の寄付者の割合が最も高かったのは東京都中央区。
次いで港区、千代田区。
いわゆる都心3区がトップ3を占めている。
4位以降も、文京区、渋谷区と続き、23区以外でベスト10に入ったのは、兵庫県芦屋市だけだった。

現在東京に住んでいる人のうち、かなりの割合の人が、ふるさとを東京以外に持っているだろう。
だから、都内の人がふるさと納税を活用する割合が高くなるのは自然なことであり、そもそもそうした狙いで設計された制度でもある。
しかし、それだけだろうか。

ふるさと納税利用者率で、23区以外で唯一10位以内に入った芦屋市と言えば、関西地方有数の高級住宅街で知られているところである。
都心3区も、住民の所得水準が高い。
つまり、お金持ちほど、ふるさと納税に熱心なのではないかとも考えられる。

納税額が多い高所得者ほど控除を受けられる税額の上限が大きくなるため、お金持ちの方がふるさと納税額が大きくなるのは当然だが、額ではなく利用率も高いとなると、それだけではなさそうだ。
この件を報じていた日本経済新聞には、
「確定申告など複雑な控除の仕組みに高所得者ほど慣れていていることもある」
との分析も掲載されていた。
それに加えて、高所得者ほど節税や節約に熱心、ということも言えるのではないだろうか。
いや、節約に熱心だったから、高所得者になったのかもしれない。

ふるさと納税制度は、金持ち優遇になっているという指摘がある。
控除額の上限が大きくなるという点では、確かにそのとおりである。
だが、きっと高所得者の方々は、ふるさと納税だけではなく、いろいろな制度を使って、節税・貯蓄に励んでいるのだと思う。
自分のお金を大切にされている、
自分の稼いだお金の使われ方を気にされている、
という要素が強いのだろうか。
となると、妬むばかりではなく、参考にすべきところもあるかもしれない。

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今年も楽しみ 第4回ところざわ学生映画祭 [映画評]

来る11月25日(日)、ワルツホール所沢にて、第4回ところざわ学生映画祭が開催される。
毎年楽しみにしているこのイベントが今年も開かれることが、まずもって目出度い。

私は、年間に数十本の映画を観に行くが、残念ながら、多くは困った作品である。
魂がこもっておらず、アイデアもなく、
観終わった瞬間に忘れてしまう。
そんな映画が少なくない。

過去3回のところざわ学生映画祭を観てきたが、
学生さんたちが作る映画は、もちろんプロが作るものと比べて稚拙である。
「なんじゃこりゃ」
という作品もある。
しかし、きっちり胸に届く作品もいくつもある。
30分くらいの短い作品なのに、何年も心に残る作品がある。
今年もそんな作品に出会えることを楽しみにしている。

この機会に、過去3回のグランプリ作品を振り返ってみよう。
さらに気持ちが高まるはずだ。

第1回グランプリ  「帰郷」 川原杏奈監督
第1回のグランプリを獲得したのは女性監督。
映画祭の第1回を飾るにふさわしい傑作であり、大好きな作品である。
約10分の短編であり、姉の結婚式に出席するために帰郷した弟の揺らぎを描いている。
映像もしっかりしていて、とてもよくできた短編小説を読んでいるような心地よさに包まれた。
ラストで弟役の俳優さんが見せる笑顔にきっちりすべてが集約されていて、映画的エクスタシーを感じたことを思い出す。

第2回グランプリ 「upland」 高坂聖太郎監督
男性間の同性愛を描いた作品。
映画として提示することが難しい題材だと思うが、本作は繊細に丁寧に積み上げ、高いハードルを超えて行った。
映像の美しさとともに、
登場人物の優しさ切なさが伝わり、胸にジンと沁みる。
日本人にしか作れない、日本人が作るべき、ゲイの映画であると思った。

第3回グランプリ 「Goblin」 岡倉光輝監督
美しい作品がグランプリを獲った過去2回と打って変わって、第3回は衝撃的な作品が栄誉を獲得した。
いじめがテーマだが、
いじめる方が悪い、
いじめられて可哀そう、
といった描き方ではなく、もっと深い闇を感じる。
Goblinとは、「邪悪な、または悪意をもった精霊」「おふざけが好きで意地の悪い(だが邪悪とは限らない)妖精」「ぞっとするような醜い幽霊」という意味らしいが、この映画の中で誰が本当のGoblinなのか、観る人ごとに違ってくるのではないだろうか。

今年も素敵な作品に出会えることを期待しよう。
そして、この映画祭が長く続くこと、この映画祭から新しい才能が羽ばたいていくことを夢にみよう。

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慌てても仕方がないがさすがにビックリはする  ~ 日経平均915円安 ~ [経済を眺める楽しみ]

ほんのちょっと前、バブル期以来29年ぶりの高値とかで浮かれていた株式市場が、突然の急ブレーキ。
11日の東京株式市場は、アメリカ株式市場の株価急落を受け、日経平均株価が大幅に値下がりした。
下げ幅は一時1,000円を超え、終値は前日より915円18銭(3.89%)安い22,590円。
下げ幅は今年3番目。

下げの原因とされているのは、
・米長期金利の上昇による資金の流れの変化
・米中貿易摩擦への警戒感
・中国経済の減速懸念
などである。
しかし、アメリカの金利上昇は今に始まったことではないし、
米中も貿易摩擦もかなり前からやっている。
どれも、昨日今日生じたことではない。
株価の下げとはそういうものだが、ここでの急落の原因ははっきりとはわからない

何かとお騒がせのトランプ大統領は、今回の下げの原因はFRBにあると見ているようで、
「FRBがしていることには全く同意できない」
「FRBは狂ってしまった」
と批判しているようだ。
一国のトップが、自国の中央銀行についてこうした批判をするのは異例中の異例だが、トランプ大統領の場合、異例が恒例なので、それほどのことにも思えない。
ちなみに今回の急落については、
「われわれが長い間待っていた調整」
と思い切り前向きにとらえている。
へこたれないこの姿勢は、ちと見習いたくなる。

超零細個人投資家としても、一日で1,000円も下がってしまうと、さすがに驚くし、自分のポートフォリオもズタボロにされて、心中穏やかではいられない。
しかし、下がったからといって狼狽していてはいけないと言い聞かせる。
ここはドンと構えて、「うん、そういうこともあるよね」といった具合に、内心とは裏腹に落ち着いているように振舞おう。
落ち着いているように振舞っているうちに、本当に落ち着いてくることもあるから。

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