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映画評 「Fate/stay night [Heaven’s Feel] II.lost butterfly」 [映画評]

タイトルに延々と横文字が並んでいるが、日本の映画。
ビジュアルノベルゲーム(と言われても、何のことかよくわからないが)
「Fate / stay night」のうち、“桜ルート”と呼ばれる最終ルート「Heaven's feel」の映画化(と書きながら、何のことかよくわからないが)。
3部作で公開されており、今作は第2弾。
第1弾のタイトルは、これまた横文字だらけで、
「Fate/stay night [Heaven's Feel] I.presage flower」。
100万人を動員し、興行収入も15億円というヒットを記録した。

私は前作も見ず、ゲームもプレイせず、テレビアニメも知らぬまま、この映画を観た。
おそらく、そういう人はほとんどいないだろう。
多くの劇場公開されるアニメ映画は、はじめて観た人にもある程度わかるように作られているが、本作に関してはそうした配慮は一切ない。
だから、初っ端から完全に取り残される。
最後まで置き去りにされる。
しかし、それに不満を言っても仕方がない。
これは、そういう映画なのだから。
前作も、「知っている人しか観に来なくて結構」という作風でヒットさせたのだろう。
私が観た回も劇場は満席で、一番前の席でスクリーンを見上げた。

知っている人向けに特化した映画なので、ストーリーや展開についてあれこれ論じても仕方がない。
絵は美しく、そこの手抜きがないのは好感が持てた。
バトルシーンも、しっかり作っていることがうかがえた。
ただし、一見さんが楽しむことはほぼできないだろう。
独立した作品として楽しむものではない。

本作は、オープニングの3日間で約6億円の興収を記録し、絶好調の「ボヘミアン・ラプソディ」を抑え、興行成績で1位となった。
口コミで広がっていくような映画ではないから、ヒットが拡大していくことはまず望めないが、これだけ初動でヒットすれば十分だろう。
こういうやり方もある。
こういう映画もある。

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