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自殺者9年連続の減  ~ 増えている国も少なくない中で ~ [ヨモヤ]

「平成不況」
「失われた20年」
「日本が没落した時代」
などなど、平成を振り返る言葉にはネガティブなフレーズが並ぶ。
確かに、経済成長が止まり、それが社会にひずみをもたらしたという面はあるだろう。
「格差」という言葉はその象徴だと思う。
一方、平均寿命が順調に伸びるなど、国民の生活ではポジティブな変化も少なくなかった。
近年の自殺者数の減少もその表れの一つだろう。

警察庁の集計によれば、2018年の全国の自殺者は、前年より723人少ない2万598人となり9年連続の減少となったという。
性別で見ると、
男性が1万4,125人
女性が6,473人
と、男性が倍以上。
年代別で見ると、
50代が最も多く、
40代、60代など中高年の割合も高かったという。

日本の自殺者が減ったといっても、これが世界的な傾向であれば、その流れの一環ととらえられなくもない。
しかし、他国を見ると、必ずしも減少傾向にはないようだ。

例えば、お隣の韓国。
韓国は、OECDで最も自殺率の高い国であり、自殺者数も2001年当時と比べると約倍増している。
盧武鉉元大統領をはじめ、多くの有名人が自らの命を絶っていることも特徴だろう。

より深刻なのはアメリカ。
自殺率は日本より低いが、自殺者数はこの20年間で約30%増加している。
また、自殺者数が右肩上がりに増え続けているという点も問題の深さを表している。

もちろん、日本より自殺者が少ない国もたくさんあるし、
減ったとは言っても、年間2万人以上の方が自殺されていることも事実であり、手放しで喜べるような状況ではない。
とはいえ、こうした自殺者が減り続けていることが朗報であることも確かだろう。
日本は、決して悪い方向にばかり向かっているのではない。
私たちが生きた平成は、悪いことばかりが起きた時代ではない。

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