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景気回復の実感があったのはいつ? [経済を眺める楽しみ]

政府によれば、現在の景気拡大が、戦後最長となったとのことである。
このところの統計不信も相まって、眉唾ものと思っておられる方も少なくないだろうが、調査結果上はそうなるらしい。

しかし、このことを祝う空気はほとんど感じない。
むしろ
「そんなわけがない」
「かえって生活は苦しくなっている」
といったネガティブな言葉のオンパレードである。

それぞれの方の実感は実感なので仕方がないが、マスコミの伝え方はどうなのだろう。
一定の人数聞いて回って、
「景気回復の実感を持っているのは、どうやら2割くらいのようです」
と報告することに意味があるのだろうか。

前回の景気拡大期には、「実感がある」と答えた人が6割いたとか、
景気後退期には、「景気が拡大している」と答える人は1割にも満たないとか、
比較できる情報を併せて出してもらわないと意味がない。

そもそも、現代の先進国において、大多数の人が等しく景気拡大を実感することなどあり得るのだろうか。

厚生労働省の一件を見ていると、統計データに一喜一憂するのが馬鹿馬鹿しくはなる。
それでも、やはり数字は経済を見る基本である。
我々も報道にふれる際のリテラシーを高めていかなければならないが、マスコミの皆さんにも、是非意味のある情報をお伝え願いたい。
マイナスに伝えた方がウケるのかも知れないけれど。

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