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映画評 「新解釈・三國志」 [映画評]

今や福田雄一監督は、日本を代表するヒットメーカー。
「銀魂」の実写版の大ヒットに続き、
今年公開された「今日から俺は!!」も大きな動員となった。
失礼ながら、どれも似たような笑いとなるので、駄目な人はどれを観ても駄目だろう。
私は、「銀魂」の一作目には感銘を受けたが、「銀魂2」でもう銀魂には関わってほしくないと思い、
「斉木楠雄のΨ難」では結構楽しませていただき、
「ヲタクに恋は難しい」では全く楽しめず、
「今日から俺は?」では再び感心させられた。

本作「新解釈・三國志」には、
大泉洋さん、ムロツヨシさん、山田孝之さん、佐藤二朗さん、賀来賢人さん、橋本環奈さん、山本美月さん、岩田剛典さん、渡辺直美さん、小栗旬さん、西田敏行さん、広瀬すずさんといった、
いわゆるオールスターキャストが終結。
これも福田監督作品に共通の特徴。
これだけ出ていて、それぞれの人にしっかり見せ場を用意しているあたりはさすが。

私は、三國志には全く疎い。
何度か挑戦したのだが、その面白さがよくわからないままに挫折してしまった。
しかし、本作に関しては、三國志の知識がなくても全く心配はない。
三國志を詳しく知っている人なら、より一層楽しめる可能性もあるが。

ギャグのパターンも話の展開も、
福田監督らしく転がっていくので、意外性はないが安心して委ねられる。
どうしても観なければならない映画か言えばそんなことはまったくないが、
どうしても観なければならない映画など、それほどあるはずもない。
これだけの登場人物、これだけの壮大な話を、
ちゃんと2時間でまとめる手腕に酔いながら、
教訓とか感動とか求めずに、ポカンと口を開けて楽しめばいい。

主演の大泉洋さんは、コメディもシリアスも、何をやってもはまるが、今作もぴったり。
サポート役のムロツヨシさんはいつもどおりだが、今作ではそれでいい。

「新解釈・三國志」は、年末を楽しく過ごすための娯楽作。
コロナ禍で外出は控えるように伝えられるが、映画館の中は換気が効いた安全な空間とされている。
遠出が難しい昨今、本作で2時間をポカンと過ごすのもよろしからずや。

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