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映画評 「約束のネバーランド」 [映画評]

人気コミック作品を映画化するのは、何かと批判されやすい。
私は、原作となる漫画やアニメとその実写化作品は別物として観るようにしているが、原作ファンからすると、
「これじゃない」
という気持ちになることがしばしばであるようだ。
本作「約束のネバーランド」も、原作ファンからは実写化を疑問視する声が多いようだ。
登場人物が皆外国人的な容姿であること、
出演者のほとんどが子どもたちであることが、一層ハードルを高く感じさせたようだ。

主演のエマを浜辺美波さんが演じると発表されても、
イメージが違う、年齢が違うといろいろ言われていた。
実写化の宿命であり、やむを得ない。
映画の冒頭で、エマが自分の年齢を15歳だと言うシーンがある。
浜辺さんの実年齢は20歳であり、最初は違和感があったが、すぐに慣れた。
しっかり演じられたと思う。

物語は、エマ、ノーマン、レイの3人を中心に展開する。
ノーマンを演じたのは板垣李光人さんという18歳の俳優さん。
全く知らない存在だったが、ノーマン役を見事に演じ切った。
今後も要注目の存在である。
レイを演じたのは城桧吏くん。
万引き家族での好演が印象的だった城くんだが、本作では・・・。
クールな役柄なのだが、ほぼすべてのセリフがたどたどしく、全く入って来ない。
レイを別の子が演じていたら、映画自体の印象も大きく変わっていただろう。
これでよし、とした監督さんにも巨大なはてなマークが付いた。

ストーリーは、ほぼアニメ版と同じ。
そのため、アニメを見てしまっていた私は、復習しているような感覚になってしまった。
初見だったら、もっと楽しめただろうか。
それでも、ひどく飽きてしまうようなことはなかった。
エマとノーマンと、ママ役の北川景子さんの功績大である。
また、映像も美しかった。

「約束のネバーランド」は、返す返すもレイが残念。
それを除けば、十分に健闘されたと思う。
原作を知らない人なら、なおさら楽しめるのではないだろうか。

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