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歴史に残る残念さだったM-1を振り返る [ヨモヤ]

M-1グランプリをやたらと待ち遠しく感じている私としては、今年の大会は実に残念だった。
何が残念だったか。
優勝者が応援しているコンビではなかったとか、そういうことではない。
単純に面白くなかったのである。
記憶にあるM-1の中で、ここまで笑えなかった年はちょっと思い出せない。

ネットでは、優勝したマヂカルラブリーのネタが、漫才と言えるのか論争が盛り上がっている風ではある。
しかし、正直、なんとも思わない。
どちらでもいい、というより、なんとも思わない。
あのネタが2020年の漫才の頂点だったということに、なんとも言えない気持ちになってしまうだけで。

過去のM-1では、何度も何度も繰り返して見たくなるネタが披露された。
ここ数年を振り返っても、
2019のかまいたちの一本目、
2016から2018の和牛、
2015のジャルジャルの膝の峠越え、スーパーマラドーナの落ち武者、
そのほか、銀シャリもさらば青春の光もあのコンビもこのコンビも面白く、
放送終了後、ビデオを何度も見た。
つかみもオチも全部わかっていて、
次に何を言うかも覚えているのに、
それでも見るたびに笑わせらる。
今年のM-1では、もう一度見たいと思えるネタはほとんどなかった。
なんだか残しておきたくなくなって、録ったビデオは一度も見ぬまますぐ消してしまった。

2020年という年の特異性がこうさせたのだと考えるべきなのだろう。
ライブをする機会が減り、
そのため芸人さんたちのカンは鈍りがちになり、
当日もぎっしりお客さんが入っている状況ではなかった。

もちろんそうなのだろうが、
それだけで総括してしまうのは、ちょっと安易である気もする。

あまり言いたくないのだが、決勝に残った10組が本当にふさわしかったのかどうかということを、
スタッフの皆さんにはしっかり検証していただきたい。
私は、M-1の審査をされている方々の目利きを信頼している。
毎年、すごい眼力だとうならされている。
しかし、今年はどうだったか。
落とすべきではない組を落としてしまったのではないだろうか。
選ぶべきではない組を選んでしまったのではないだろうか。

一番組にここまで熱くなるのは、ちょっと滑稽かもしれない。
ましてや、選考に注文をするなど、筋違いも甚だしいかもしれない。
ただ、それだけのイベントになっているし、
勝手な思い入れも強い。
一年間、なにやらもやもやして過ごしていかなければならないのがつらい。

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